日産セドリック 4drセダン クラシック 4AT 平成9年式
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我が家のはこの写真とは違いドアミラー仕様です。 |
昭和62年に登場したY31型セドリック。当初はハードトップ、セダンの2つの仕様が存在していました。後にハードトップがY32型にモデルチェンジされた時に、セダンは法人需要中心という位置づけになり、フロント部分の意匠が変更され、またサイドパネルも変更されるなど大幅なマイナーチェンジが行われました。その後もいくたびかの仕様変更を受け、平成14年にはガソリン、ディーゼル仕様車が消滅し、タクシー、ハイヤー向けのガスエンジン車のみになりました。とはいえ、既に16年間にわたり製造されているY31型。シンガポール、マレーシア、香港などでもタクシーとして利用されているインターナショナルな車でもあります。アラブ諸国では左ハンドル仕様の3000ccマニュアル車!などもあるんですよ〜。
なお、我が家の車は、外見上、前期、中期、後期と分類されるうちの後期仕様。で、装備や内装上は、後期をさらに分類し、“後期の前期仕様”と分類されるようです。もちろんこれらの分類は、購入後にカタログなどでわかった事実であり、長きにわたって製造されている車らしく、これまでのラインナップは膨大なものになっています。
Y31セダンの○のポイント!
長所の第一点目は、なんといっても変わらぬ良さ(^_^;)。生産開始から16年がたった今でも生産、販売が続けられているという日本車では数少ない長寿車。さすがに古さを隠せない内外装ですが、そのボクシーなスタイルは3BOXセダンの王道のように思えます。ガソリン車は排ガス規制もあり残念ながら生産終了となってしまいましたが、営業車としては今でもコンスタントに売れ続けているようです。
では走行性能に関して。1400キロ超の車重にNAシングルカムの2000ccエンジン。しかも低速トルクに乏しい6気筒エンジン・・・と危惧してはいたものの、予想以上に頼もしい走りをしてくれます。スピードを出す車ではないのですが、追い越し加速、山坂道でも2速ギアを有効に使うと、ストレスなく走らせることが可能です。もちろん、それなりのスピードでもエンジン音も静かで、風邪きり音、走行音なども高度なレベルで遮られており、「基本が古いとはいえ、やはり高級車なんだなぁ〜」と思わずにはいられません。あ、そうそうエンジンがレギュラーガソリン仕様なのも長所として挙げておく必要がありますね。
ソフトな乗り味。制限速度内でまったり走行する分にはこの上ない乗り味です。また、非常に軽く、いささかダイレクトさに欠けるハンドリングですが、無理をしない走りでは、運転者の疲労を最低限に抑えることを可能にしています。もちろんFR車らしい自然な感触のすっきりとした操舵感も高級感を高めてくれます。
装備関係は、基本的にフル装備。上級グレードには前、後席別制御のエアコン、エアサスペンションなども装備されているのですが、中の下のグレードであるクラシックですら、私にしてみれば過剰装備に思えてしまいます(^_^;)←貧乏性なのがばれてしまいますね(笑)。例えば、後席左右天井に付けられた読書灯。「バス?飛行機??」と思ってしまいます。左後部座席ドアについているシガライター&灰皿。これではまるでタクシーかハイヤー、あるいは運転手付きの車みたいじゃん!・・・って、実際そうなんだけどさ(笑)
評価が分かれるかもしれませんが、スクエアな形状のトランクも私には好印象です。カタログ的にはゴルフバッグが4つ収納可能というトランクですが、燃料タンクが後部座席直後に鎮座している古臭い?パッケージングのため、奥行きこそ無いものの、FR車にも関わらず、非常に天地高のあるトランクなのです。しかも、その下にはスペアタイヤ、それも車両装着サイズのタイヤを収めることも可能なんです。
Y31セダンのXのポイント(-_-;)
第一に挙げないといけないのがATの出来具合です。1速から2速への変速ショックが車格に似合わず大きいのと、ノーマルモードのときの変速タイミングが早すぎる感じがします。もう500回転くらい引っ張ってから変速して欲しい、という気持ちでアクセルを踏み込んでいるため、余計に変速ショックが大きくなっているように思えます。また、外気温が低いときになかなか4速に変速しないのも困った問題です。ATの油温が低いためなのは分かるのですが、田舎道を走行していると、走り始めてから7キロ近もく走らないと4速に変速してくれません。ロックアップが作動しないのならまだ納得するのですが、燃費面でだいぶ損をしていそうで気になるポイントです。一応ディーラーで点検&温度センサー交換をしてみましたが大きな変化はみられませんでした。
AT関係では、シフトノブについているODボタンが使いにくいのもマイナスポイントです。いかにも昭和車!といわんばかりのゴツイ感じがするシフトノブですが、当時の車でよく見られたように、ODボタンはシフトノブの横側ではなく手前側についているのです。これでは気軽にエンジンブレーキを利用するというには不便すぎます。まあ、そんな走り方をする人はほとんどいない車かもしれませんが、エンジンブレーキはスポーティな走りのためではなく、安全のためなのですからやはりマイナスポイントに挙げないといけないと思います。
また、仕方ないとはいえ、少々飛ばすと不安感が付きまとってしまうハンドリング特性もマイナスポイントです。高速直線走行時もややふらつき感が出てしまいますが、別に手離し運転をするわけではないのでそれは無問題です。しかし、ちょっと速めにハンドルを切っただけで、「このままスピンモードに入るの??」と思ってしまうほどのリアの安定感の無さは、やはりソフトにセッティングしたセミトレ式のサスペンションの弱点だと思います。勿論実際にはそう簡単にスピンモードに陥ることはないと思えますが、最近の出来のいいFF車にばかり乗っている人がこの車を運転すると、かなり驚くのでは?と思ってしまいます。
ただし、私のような物好きの人間は、このハンドリング特性に便乗して、広いスペースさえあればスタントマンのようなスピンターンなんかをやってみたくなるかもしれません(笑)←もちろん私は実際にはやっていませんよ!?(^_^;)
セドリックに乗っているというと、へぇ〜♪といわれるのだけど、Y31と言った直後に、ええっ???と驚かれること(笑)。ハードトップなら既に10年以上前の車ですし、セダンならお役所か営業車での使用がメインのため、オーナードライバーはほとんど皆無だと思います。もちろん5ナンバーサイズのセドリック、マニュアル車も選べるセドリックということもあって根強い人気があるのは事実ですが、実際に購入する人の数は・・・たくさん居るのなら今なおガソリン仕様も生産されているはずですよね。
Y31セダンの△のポイント(^_^;)
無駄に長いボンネット。直6のRD28ディーゼルエンジンを搭載するため仕方なかったとはいえ、V6仕様のボンネットを開けると、あと10センチはボンネットを短く出来たのでは?と残念に思えてしまいます。まあ、逆の見方をすると、4気筒エンジンを積む営業車の場合、この無駄に大きいスペースが整備性の良さにつながっているのも事実ではありますが。またY33以降でRB25エンジンとアテーサETSを移植した4WD車をお気軽に?ラインナップに加えることが出来たのも、RD28搭載を考慮したことによる数少ない利点かもしれませんね。
非常に似合うレースのシートカバー(笑)。シートカバーが大嫌い、ましてやレースなど言外の私あっても、この車の場合は例外的に許せてしまいます(^_^;)
汚れ、傷が目立つ黒色の塗装。でも、これがないと「黒塗りの高級車」が成立しませんよね(笑)。
貧弱な前後バンパー。でも、この貧弱さのおかげで5ナンバーサイズが実現されているんですよね。3ナンバー用の大型バンパー仕様の「これでもか!!」という押し出し感も悪くはないのですが、ぶつからない限り5ナンバーとの違いはないので、どちらかというと長所なのかもしれません。まあ、これで3ナンバー仕様になると今以上に覆面パトカーと間違えられそうですが(ーー;)←今でも、高速道路の走行車線を走行していると、追い越し車線を走っているドライバーが確認のためこちらを覗きこんできます(爆)
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