シンガポールでの外貨両替に関して

 多民族国家であり、かつ、アジアのハブ(中継地)でもあるシンガポール。観光客も多いため、国中の至るところに外貨両替のお店(カウンター)があります。セブンイレブンのレジで交換できるところもあるほどです。これまでに何度もシンガポールを訪れていますが、一般的に言われているとおり、ホテルのレートが最悪で、次に悪いのが空港。一番良いのは個人経営の両替商という構図はシンガポールでもあてはまります。また、旅行ガイドには、リトルインディアのムスタファセンターの両替商のレートが良い、と書いてあることが多いけど、これもあながち間違いではありません。ですが、シンガポールに関しては、ホテルを除けば空港でも市内の両替商でも、そんなにレートが変わらないのが現実です。これまでの経験を元にした私の印象では、レートの差は最大でも2、3パーセントではないでしょいうか。ムスタファよりも中心部のの高島屋に入っている両替商の方がレートが良いこともありましたし、同じ日に同じ両替商に行っても、時間によってレートが違うなんて事もありました。それもそのはず。数年前までは掲示板に手作業で数字を表示しているお店も多かったけど、今ではほとんどのお店で電光掲示板が導入されており、為替相場の変動に合わせ、逐一レートの変更を行っているようです。
 そんなわけで、私はあまりレートを意識しないで両替しています。もちろん、何軒かが並んでいる場合には比較することもあるけど、比較のために歩き回るなんてことはしたことがありません。
 その代わり、受け取ったお金をしっかり確認することを忘れてはなりません。店員もお金を提示しつつ、ちゃんと数えているけど、中には手品師のように、数えたと同時に手のひらに隠したり、さりげなく床に落としたりする不届き者もいるようですからね。
 最後に。両替の時に思うことが2つ。まずはアジアでは円は強いな!ってこと。円のレートが非常に良いんです。ヨーロッパに行ったときに円の弱さを実感し余計そう思うようになりました。また、日本のお札は他国と比べ非常に精巧に作られているし、古いお札や汚れたお札はほとんど流通していません。両替商でお札を出したときも、なんの疑いもなくすぐに両替してもらえます。これまでに100回近く外貨両替をしてきたけど、偽札チェックを受けたのは1回だけですからね。ちなみに場所はニューパークホテル(だったはず)←手持ちが少なくなっていたのと、裏にあるムスタファまで移動するのが面倒だったので、少額だけ交換したことがありました。

 左のレシートは2006年5月16日に、レートが良いといわれているムスタファセンター入口にある両替商で5000円をシンガポールドルに交換したときのものです。見方を簡単に解説しますね。と、いっても、見て欲しいのは下の方にある14.09000という数字です。これがレートを表しているのですが、簡単に言うと「1万円を交換するとS$140.9になる」という意味です。この時は5000円を交換したので半分のS$70.45を手に入れました←端数の5セントは切り捨てられてもらえませんでした。次に右のレシート。これは2006年5月14日に、チャンギ空港で1万円を両替したときのもの。S$139.1を手に入れたのはわかりますね。確かに、こうやって2つを比べると空港のレートが悪く、ムスタファが良いように思えますが、1つ注意しなければならないことがあります。この時、実は円高が進行していたのです。チャンギで交換した14日のムスタファのレートはS$139.9でした。80セントの差ということは、日本円では55円ほどの差ですね。この差をどう思うかはみなさんそれぞれですが、シンガポールにおいては、良いとされると所と、悪いといわれている空港でも差がほとんどないということを実証する数字ではないでしょうか。
 ちなみに、この時の滞在中、一番レートが良かったのはサンテックに入っていた両替商で、レートは14.1000でした。円高が進行中の4日間の滞在ということを考慮に入れなくてはならないのですが、どこで替えてもそんなにかわりがない、そう言ってもいいのではないでしょうか。  

 レートを気にして、何軒ものお店を見て回るのも悪いことではないのですが、せっかく海外に来ているのですから、限られた時間を有効に使うためには、多少のレートの差は気にしない、そんな大らかな気持ちになってはどうでしょうか。

※これを書いているのは2006年のシンガポール旅行の最中です。上述のように、いつもはレートは全くと言っていいほど気にしないけど、この文章を書くために意識的に両替商のレートを見て回りました。なお、以前に1度だけ銀行で両替をしようと思いカウンターに並んだけど、「そういう用なら隣りの両替商に行ってくれ。その方が早い」と遠回しに断られてしまいました。それ以来銀行には行ってません。
 

2006.6.3 更新


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