シンガポールでは、ゴミの投げ捨てや、指定場所以外の喫煙などが、罰金の対象となることがよく知られています。ですが、「具体的には一体何をしたら罰金なの？」、「罰金の金額はどれくらいなの？」、また、「日常生活をおくっていても罰金に処せられることがあるの？」など、我々日本人が疑問に思うことも少なくはないと思います。逆に、日本人観光客が罰金に関する知識を全く有していない場合、もしかすると、驚くような額の罰金を言い渡されるかもしれません。もちろんその場合でも、「知らなかった」ではすまされないと思います。

　以上のようなことを踏まえ、ここでは、シンガポールで生活するうえで、あるいは観光する上で関係してくるような禁止事項、そしてその罰金額について紹介していこうと思います。

MRTの駅に掲示されている罰金額

ゴミの投げ捨て禁止
　日本でもよく知られているゴミの投げ捨てによる罰金について。有罪とされた場合、初犯で最高S＄１０００、再犯の場合には最高でS＄２０００もの罰金が科せられ、それに加え、公共施設などの清掃作業をする必要が出てくることもあります。

歩行者の道路横断規則違反
　これは道を歩いているとよく見かける標識なのですが、横断歩道がある場所から50m以内の場所で道路を横断すると、S＄50の罰金が科せられてしまいます。逆にいうと、５０m以上の場合には罰金が科せられない、そう解釈できるような気がします（←これは私の解釈に過ぎません）。そのためか、片側数車線の大きな通りで、かつ交通量が多いところでも器用に？斜め横断をしている光景をよく目にするのもまた事実です。

喫煙
　公共の施設、乗物、また、空調設備のあるレストラン、デパートなどは全ては禁煙です。違反が発覚した場合、最高S＄1000の罰金が科せられます。ただ、同じく空調の利いた施設でも、パブやディスコ、カラオケバーなどでは喫煙できることになっています。

タン・ツバの吐き捨て禁止
　建物内はもちろん、道端などの公共の場所でタンやツバを吐くことは禁止されています。これを違反した場合、初犯で最高S＄1000の罰金、再犯では最高S＄2000もの罰金が科せられます。

トイレ
　私は、はじめてこれを聞いたときには思わず笑ってしまったのですが、公共のトイレで使用後に水を流さなかった場合も違反となり、罰金が科せられるんです。しかもその額が初犯の場合で最高S＄150、2度目がS＄500、3度目からはS＄1000と次第に増加していくんです。S＄１０００というと、日本円で６万円以上です。レバーを上げる、あるいはボタンを押すだけの行為なのですが、これをしないとこんな大金を払うことになってしまいます。みなさんも気をつけましょうね(^_^.)

ギャンブル
　シンガポールでは、チャリティーくじやトト(Toto）、並びにシンガポール・スイープ(Singapore Sweep)などの宝くじ、シンガポール・ターフ・クラプでの正規の馬券だけが認可されています。それ以外の全てのギャンブル行為は禁止されています。

麻薬
　非常に重い刑に処せられるのが麻薬の所持です。へロイン15g以上、モルヒネ8Og以上、コカイン8Og以上、大麻500g以上、大麻樹脂200g以上、アヘン.2kg以上を、売買、製造、国内への持ち込み、あるいは国外に持ち出しした場合には、なんと死刑が適用されます。これよりも少ない量だとしても、例えば、アヘンを800g以上1200g以下、大麻を３３Og以上５００g以下を売買した場合し有罪となった場合には、20年以上80年以下の懲役及ぴ15回の鞭打ちの刑に処せられます。
　不正な吸飲及ぴ所持の場合でも、10年以下の懲役かS＄20,000の罰金、またはその両方が科せられます。

シンガポール土産の定番でもあるＴシャツ。 裏面には罰金額が一覧になっています。 エレベーター内での立ち○ょんの罰金額 まで明文化されてるのは驚きです。 さすがに、これを着ては街を歩けません(^_^;)。