2日目〜重大トラブル発生!〜
目覚めると既に9:00。窓の外はまだそんなに明るくはなかったけど、考えてみると日本(特に北海道)よりも西にあるのに時差がない。これが原因ですね。今日はいいけど、明日寝坊したら大変なことになってしまう・・・気をつけないとね!
眠い目をこすりつつも洗顔、着替えを済ませホテルすぐ近くの駅から地下鉄に乗りました。途中2度も乗り換え、私は向かったのは郊外にある野球場(←場所はあえてふせることにします)。当初は、38度線、つまり北との国境にある板門店にいきたかったのですが、ツアーでしかいけません。途中で食事などもあり、一人での参加では孤独に感じそう。しかも丸々一日がかりになってしまいます。それで泣く泣くあきらめました。で、代替案として事前にリサーチしたいくつかのポイントを回ることにしました。
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普通のスタジアム。でも、9ミリ、22ミリ、38ミリ・・・の文字が。 |
まずは、ソウルの街を南北に分ける川、漢江を渡り南部地域に行ってみることでした。ソウル五輪の会場なども候補に挙がりましたが、ネットで調べていると偶然前述の球場の存在に気がつきました。
で、ここはいったい何をする場所かというと・・・
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答えはこの写真。解説不要でしょ?もちろんホンモノです。 |
午前のためか、お客は私だけ。片言ではありますが日本語も通じ、あれこれ説明してくれます。口径により価格が変わるのですが、私が選んだのは一番安価な22口径(上の写真の左下)。大きいほど衝撃が強い、そういって38口径を勧めてくれますが、私の目的は「日本では出来ない経験として実弾を撃つこと」。撃った感想はと言うと、私が目が悪いこともありますが、照準をあわせるのが大変だということと、それと的に当たっているのか否かすら分からないということです。モデルガンとは違い、ずっしりとした重さ。そして撃ったときの衝撃。今でもその感触が右手に残っています。
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持ち帰った“的”。僅か37点ですA^_^.)アセアセ・・・ |
次に向かったのは、懲りもせず本屋さん。買いたいのも教科書。世界中どこに行っても教科書を探し回る本当の物好きです。もちろん前回同様、ソウル一大きな教保文庫に向かったのですが、やはりこの前同様同じく教科書が見あたりません。前回は「ま、いいや」とすぐにあきらめたのですが、今回はそんなわけにもいきません。意を決して(←大げさ!?)英語で店員に尋ねました。すると責任者らしい方を連れてきてくれ(←単に私の英語が伝わらなかったからかな!?)、その方が色々説明してくれました(もちろん英語で)。結論としては売っていない。売ることが出来るのは3月から10月まで、と。その他にもいくつか英語教育について質問したのですが、親切丁寧に答えてくださいました。結局、教科書ガイドを購入し、教科書の内容や雰囲気は把握できました。
この時点で正午。16:00から演劇を見る予定なので、まだ4時間もあります。そこで南大門市場まで歩き、食事をとったりお土産を購入したりすることにしました。
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ワールドカップ時、サポーターで“真っ赤”に染まった市庁舎前 |
南大門市場はやはり人が多いですね。でも、明らかに日本人とわかる私は、すぐに声をかけられてしまいます。とは言えあまりめぼしい物もなく大した物も買わずに(買ったのは洋服や靴下だけ←行きの荷物を減らすため現地で服を購入する・・・これ、私のポリシーです)、市場を出ようとするとこの旅一番の悲劇が起こってしまいました。
あるお店の前を通ると、「中も見ていかない?少し、少しだけ。ちょっと日本語も教えてよ・・・」と日本語で話しかけてきます。よく見ると男性衣料の店。中にはきっと偽ブランドの商品でもあるんだろうなぁと思い、買う気はさらさらなかったけど、どんな物か見るために中に入りました。すると、さっきの店員がかなり強引に私のダウンジャケットに手をかけ「あんたの中古と私の新品を交換してくれ」という訳の分からないことを言ってきます。確かに同じブランドの同じ型番のジャケットですが、奴のは明らかに偽物。「私のはピチっとして格好いい。お兄さんのダメ」なんて優しい口調で言っていますが、顔は真剣そのもの。そして私をつかむ手には凄い力が入っています。やばい!!!!、そう悟った私ですが、腕を掴まれているので逃げるに逃げれません。しかも入り口から奥行き3メートルほどの狭い店内ですが、所狭しとジャンパーが吊されているため外からは全く中の様子が見えません。加えて3,4人の男が入り口をブロックしています。はい、相当まずい状況です。奴は新品に交換するだけではなく差額も払う、そんなことをいいだしています。私は理論的におかしいことを強調しましたが、全然放してくれません。で、奴はどんどんエスカレートして財布の入っているポケットのファスナーを下ろし、手を突っ込んできました。お金を取るためなのか、それとも人質ならぬ財布質?にするためかは分かりませんが、とにかくピンチです。
生来の短気な性格に加え、朝っぱらから実弾射撃をしたせいで、私は奴の顔を一発ぶん殴ろうかと思いましたが、入り口に何人も男がいるので逃げることも不可能そう。それに逃走に失敗した場合、ボコボコにされるだけではなく、傷害で逮捕されるかもしれません。
あれこれ考えながらも、「もういいでしょ」、「今ので充分だから」などとにかく断り続けました。おそらく10分くらい続いた押し問答の末、一瞬奴の手が私から離れた隙に、「あ、今だ!」と一目散に逃げました。逃走成功。すぐに財布をとられていないことを確認しましたが、中身も無事でした。いや〜偽物を見ようと思って付いていった店内で、偽物がらみのこんな体験をするとはなんとも皮肉な結果に(ーー;)。
精神的にあまりに疲れたので、そのままホテルに戻り小1時間ばかり一休みしました。無事だった安心感のためか、どっと疲れが出てそのまま眠ってしまいたい気分でしたが、16:00からはこの旅の一番の楽しみであるナンタの公演(←クリックするとオフィシャルサイトが表示されます)が始まります。さすがに疲れ切ったためタクシーで会場に向かいました。なお、前回も合わせ、これが韓国で乗った唯一のタクシーです。
到着後は予約をしていることを告げチケットを購入しました。その時に、ポケットから紙に包まれた何かが落ちました。結構重量感がある感じでしたが、全く記憶にない物です。先ほどの押し問答時にいつの間にか入れられたとしか考えられません。しかし一体何か分からず、ただのゴミかもしれないけど、気味が悪いので落ちたままにしました(笑)。
公演は90分ほど続く無声劇です(ほんの少しはセリフもあったけど)。コックに扮した4人が包丁を振り回したり、皿を投げ飛ばしたり、受け取ったりしながら、音の出る物はなんでも楽器にする!という感じで進む非常にリズミカルな演劇です。事前に予約したためか、普通席の金額しか払っていないにも関わらずVIP席にアップグレードされていました♪。ステージから僅か3メートルほどの席なので、切り刻んだ野菜は飛んでくるは、投げ飛ばした調味料はかかるは、臨場感たっぷり(爆)。
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パンフレットから。とにかく凄い迫力。そして笑いもありで、公演開始以来の平均入場率が110%というのも納得です。 |
見る前には90分は長いかな?と思っていましたが、そんなことは全くなく非常に楽しい時間を過ごすことが出来ました。これからソウルに行くかたには是非おすすめです。ほぼ連日満員のため必ず予約してからにしましょう。HPの中の日本語のページから予約するとあるチケット代理店経由になり50%も割高ですが、英語のページでは定価のまま予約が可能です。もちろんハングルのページでもいいのだけどね(笑)
公演終了後は食事をとったりとぶらぶらしながらホテルに戻ったのですが、地下鉄の駅でチケットを買うときに、隣の券売機の女性が買い方が分からないと見えて私に尋ねてきます。でも、私は韓国語なんてわかりません。それで"Japanese!!"と言ってみたのですが、「は!?」と言われ、全然伝わっていない模様。次は「日本人!!」と言ってみたけど、やはりダメ。そこで私が先に買って見本を見せたのですが、それで彼女も理解できた様子。よかったよかった。どうやら韓国の券売機は駅によって操作方法が違うようです。日本のように先にお金を入れる駅もあれば、金額ボタンを先に押す駅もあります。後者の方が多く、日本のガイドブックには後者の買い方が書かれていますが、ソウル市民にも難解なようです。
結局、ホテルに到着した21:00頃。屋台で身振り手振りで購入したいくつかの料理を食べ、早めにベッドに入りました。
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