ニューヨーク旅行記 2007年
2007.1.62007.1.10

はじめに   1日目   2日目   3日目   4日目   5日目


1日目

日本出発直前にみた天気予報

  日付 1月6日
(土)
1月7日
(日)
1月8日
(月)
1月9日
(火)
1月10日
(水)
マンハッタン
天気 晴れ時々曇り 晴れ時々曇り 曇り 晴れ 晴れ
気温(℃) 19
11
20
11
15
7
12
3
10
0
湿度(%) 62 62 65 53 53
風速(m/s) 4 3 4 4 4

とうとうニューヨークに着きました。今、タイムズスクエアにあるホテルのチェックインを済ませ、部屋でしばしの休息をとっているところです。ニューヨーク時間で6日土曜日の12:30。成田を離陸したのが11:00だから、時計上では1時間半しか経過していません(笑)。12時間も飛行機に乗り、電車と地下鉄を乗り継いでホテルまで移動したのにねぇ←時差を実感してもらえました?

では、今日ここまでの経過を報告。やはりトラブル続きでした。

5:00に起き、家を出たのが5:45。前夜は1:00頃には布団に入ったけど3:00頃まで眠れずでした。しかも、眠りが浅かったのか3:45には目が覚めちゃいました。45分しか寝ていませんが二度寝したら絶対に寝坊すると諦めました。家を出る前に、電動シェーバーを使おうとキャップを外したら外歯ごと外れてしまい、絨毯中に数日分の髭をばらまいてしまいました。時間が時間なだけに掃除機も使えず掃除に難儀しながら、「出発の朝からこれでは、こりゃあ旅行中も何度もハプニングが発生しそうだ」と悟ったのでした。しかも、現実になったし・・・トホホ。

一応、北海道とニューヨークの天気予報を見ておいたのですが、NYの気温に驚き。念のため、春先に羽織るような薄手の上着を一枚カバンに詰めることにしました。

高速道路経由で千歳の民間駐車場に到着したのが6:30。空港には7時前に到着。今回の最初のシップは乗り慣れたA320(JA203)です。搭乗率が90%ほどに思えた成田行きは、定刻の7:45の予定が、2系統あるコンピュータのうちの1系統が起動しないとかで修理を要し、30分遅れでの離陸となりました。遅れの影響か、成田到着後も誘導路で何度も停止。しかも沖止めのためバス移動。飛行機を降りたのは10:00でした。定刻より45分遅れです。その後、初めての利用となる第1ターミナルをのんびり見て回る時間もなく、そのまま出国し56番ゲートまで移動です。ゲートに着いたら10:30。既に定刻の搭乗時刻でした。

ピーク過ぎとは言えそれなりに混んでいました。

ロンドンでのテロ未遂の影響で、北米線へ乗る場合も液体物や粘度のあるクリーム状のものを持ち込むことはできません。例外的に少量の液体やクリーム状の薬などは持ち込めるけど、事前に自分で用意した密閉可能で総量が1リットル未満のビニル袋←私はジップロックを使いました)に入れて別に検査を受ける必要があります。出国時のゲート検査だけではなく搭乗ゲート前でも再び検査を受けるので、出国後に制限エリア内でペットボトルの飲料を購入しても持ち込みは不可能です。

初めてとなる国際線仕様の777-300。やはり世界最長の旅客機なので長い!エコノミーまでが遠く感じます(しかも、儲けの少ないエコノミーの座席数が非常に少ないです。こうやって団体旅行や格安航空券利用の客など、客単価が低い人を乗せずに収益を重視しているのでしょうすね)。エコノミーに限っての搭乗率は90%以上。北米線のためか日本人の割合が30〜40%くらいでした。多かったのは韓国系と中国系の乗客。時期的に考え、アメリカ居住権を持っている人達が正月休みで一時帰国していたのかもしれません。同様に多かったのが、日本人とアメリカ人の国際結婚カップルとその乳幼児。機内であんなにたくさんの乳幼児を見かけたのは初めてでしたし、乳児用の機内食やバナナなどのおやつなどの特別食を見ることができたのが収穫でした←美味しそうだった(笑)。小食で甘党の私はこっちの方が食べたいくらいです。

非常口席なので足元がこんなに広々。
いや、前に数メートルも何も無いので不安なくらい。

左上に写っているのがCAさん用の折りたたみシート。
お見合い席と言われる所以です。


事前座席指定でもなかなか取れない人気の席です。

行きは偏西風の関係で12時間のフライト。途中2回の食事と一度の軽食(菓子パン)タイム。その間ごとに映画やビデオを見て時間をつぶしたため、全日空の最長飛行の便とはいえ、結構「早く着いたな」と思えました。ちなみに、シートテレビで見た映画は、『34丁目の奇跡』。そうクリスマスのニューヨークを舞台にしたあの名作。大好きな映画だったので旅行前に見るつもりだったのですが、偶然機内で見れることがわかり保留にしてました。次に見たのは旧産炭地を舞台にした話題作『フラガール』。感動して思わず泣いてしまった(笑)。機内で泣いたの、これで何回目だ?というくらい、機内放送の映画ではいつも感動しています。後は映画『UDON』、笑点、NHKニュースなどのビデオを映像多数。なお、シートテレビのコントローラー自体も、やや難解な767アジア仕様の操作ロジックとは違い、説明書を必要としない非常にわかりやすい操作性でした。

日付変更線を越える瞬間です。

機内での印象は、まあこんなものかな。一部で言われている通り、シートの前半部がやや堅すぎに思え、腰をずらした姿勢ではお尻に違和感を感じたことが1つ。また前述のように乳幼児が多かったため「夜泣き」も多かったのですが、すぐ横の赤ちゃんが泣きやまなかった時には、客室乗務員がこっそりと耳栓と持ってきてくれ手渡してくれました。このこっそりの配慮が嬉しいですよね。

写真なし<m(__)m>。

<ファーストサービス>

サーモンのマリネ
若鶏のパストラミ
卵とパスタのサラダ


白身魚の照り煮と野沢菜ごはん
ブレッドロール

アイスクリーム !!!

コーヒー または 紅茶
<セカンドサービス>

焼きリゾットベーコン添え

フルーツカクテル

デザート

ブレッドロール

コーヒー または 紅茶

あ、そうそう。靴下も脱いで裸足で機内を歩くとか、機内での移動時に何故か「小さな前ならい」の姿勢!のまま後ろ向きで!!それもダッシュして走る!!!とか、怪しい挙動をとり続ける日本人男性がいたのですが、その彼とはその後何回も会うことになりました。

9:15にJFK空港に着陸。だけど広い空港のタキシングに時間がかかりゲートに着いたのは9:30。定刻丁度。その後、ボーディングブリッジを通り入国審査場まで移動するのだけど、その間の通路にはいっさいの窓がありません。保安上の理由なのか、冷房&暖房のためなのか、たんに価値観の違いか・・・。

 

入国審査は一人3〜5分ほどもかかり、わりと早く列に並んだ私が入国した時刻は10:15。滞在先、旅行の目的、滞在期間、アメリカは何度目か?というありふれた質問だったため即答でき、私自身はすぐに終わったけど、他の日本人はみな時間かかりすぎ。係員の声が小さくて聞き取りにくかったのは事実だけど、自分で言うのは数字だけでいいのだし、聞かれる内容も中学校の教科書で扱われている内容ばかりです・・・それなのに・・・と、英語教育に携わるものとして、悲しさもさることながら、今後の自分自身の課題としていろいろと考えさせられました。

ちなみに、入国審査時には前述の「怪しい君」、アメリカ国民用の列に最初に並び、後で外国人用に並び直してました。間違いでは?と思ったけど、もしかしたらがあるので教えることもできずでした。

その後の税関は書類を見せるだけでオーケー。係員は無言で指を動かしたのみだったので、てっきり「カバンを開けろ」の意味だと思ったけど、私の勘違いでした。これでやっと本当にアメリカ到着ですが、第一印象は「とにかく暑い!」。Tシャツやノースリーブで歩いている人が大勢いるほどの暑さです。真冬のNYなのに。観測史上一番の暑さらしく、寒さ対策ばかり考えていた私は重ね着の上にダウンジャケット。しかも重たい荷物で汗かきまくりでした。

この日の暑さを伝えるべく撮った一枚。

いったん空港を出て通りを渡り、空港を巡回するエアトレインに乗ったのは10:30。15分ほどで地下鉄駅との乗換駅であるジャマイカ駅へ。この時も「彼」と同じ車両一緒でした。なお、料金は後払いでジャマイカ駅で払う事になります。短距離でも5ドルもするのだけど、その時に、一昨年にカンボジアでお釣りとしてもらった超ボロボロの5ドル紙幣を使ってしまおうと券売機に入れたけど、何度やってもエラーで戻ってきてしまいました。なお、「彼」は券売機でも私の隣りの機械でした←向こうも「またこいつと一緒になってしまった」と思ってるだろうけどね(笑)

この時に、7日間乗り放題なる地下鉄のチケットを同時に購入しようと思っても画面に表示されません。何度やってもダメ。機械を代えてもダメ。そうこう難儀していたら係員の女性が声をかけてきてくれ、「乗り放題のチケットはここでは買えないから地下鉄の駅で買ってちょうだい」と、駅への行き方を含め、とってもわかりやすい英語で説明してくれました。みなさんも、ジャマイカ駅では普通の地下鉄の切符は買えても、「乗り放題チケット」は買えない事を覚えておいて損はないでしょう←地下鉄料金に関しては下記の囲み参照

ニューヨークの地下鉄について
 ニューヨークの地下鉄料金は一回券が$2。多数の路線がマンハッタン中を張り巡らしているので、地上に出ない限り何度ホームで乗り換えしても追加料金はいりません。大げさな話、$2で一日中乗っていてもいいわけです。そのため、車内でお菓子類を売り歩いている子供を何度か見かけました。

私が利用したのはこの1回券ではなく乗り放題のカード。1日乗り放題は$7、7日用が$24。次は30日用のため旅行客にはこの2種類が実際的でしょう。私が買ったのは7日用。12回乗ったら元が取れる計算になります。初日は空港からの移動を含め7回も乗りましたが、移動が少なかった2日目は3回だけ乗車。3日目は4回、最終日は空港までの移動で1回乗ったのみの合計15回。得をした!を言うほどではないですが、乗車の度に切符を買う手間も省けるし、何よりも暗い地下の駅で財布を出すという危険な状況を回避できるのでお勧めです←もっとも、私は乗り降りの都度カードを財布にしまったので、結局同じ状況ですが(^_^;)。紙製のカードなのでしっかりしまわないと使えなくなりますからね。

左「レトロな感じのタイル製駅名表示」。右「鉄骨剥き出しの駅のホーム」。どちらも年代物?!

なお、乗り放題券でいったん改札をくぐると18分間再利用できなくなります。一枚のカードで複数の人間が使うのを防止するためです。上りと下りのホームを間違えた場合等(←いったん外に出ないと移動できないことが多い)、18分間待つか、駅員に事情を話す必要があります。休日のためか、間違ったときに駅員を探せなかった私は、改札を出た後隣りの駅まで歩きました。丁度18分で歩けました(笑)

券売機で戸惑ったためいったん見失った「彼」でしたが、地下へ移動するエレベーターに乗ると彼もいました(^_^;)。駅で私は乗り放題チケットを買ったのだけど(←さすがカード社会アメリカ。クレジットカード対応ですが、メインにしているJCBは使えずで、これまで何年も一度も使ったことがなかった予備カードのマスターを使用しました)、「彼」は先に駅のホームに移動した・・・のに、ホームでまた一緒になるし、乗ったのも同じ地下鉄の路線でした(笑)。もっとも、私にとっては「また彼がいた」だけど、彼にしてみると「またアイツが後を追いかけてきた」となるのでしょうけどね。

気流の悪いところを飛ぶ飛行機にようにガタガタ揺れまくるE線の地下鉄に乗ること45分。ホテル至近の42ST駅に到着しました。本来、地下鉄の入り口はホテル目の前のはずだけど、出た出口が悪く、まるで空港のように巨大なポート・オーソリティ・バスターミナルに迷い込んでしまいまし。巨大なだけでなはなく外への出入り口が全然見つからず歩き回る羽目に。ウロウロしているから白タクの運転手が何度も声をかけてきます。結局ホテルに着いたのは11:45で、無駄に30分近く歩いてしまったようです。とにかく暑かったです。

ホテル目の前に出る予定が、火事現場に出てしまいました(^_^;)
アメリカで見た最初の光景が火事でした。

ホテルでは、12:00までとなっているチェックアウト時間と重なり、ロビーに列が出来ていましたが、15分ほど待った後、3時間も早いけどチェックインさせてもらえました・・・で、長旅の疲れをとるためにごろごろしながらここまで日記を打ち込みました。やはり、初めての国と言うこともあり、いつもより長い文章になってしまいました。でも、何年か後にはこの旅行記も私の大切な想い出、いや、宝物になっているはずです。

正しい出口から出るとここに出ます。オペラ座の怪人の劇場とホテルは
隣同士(正確にはつながっています)。

さて13:30です。日本では既に夜中の3時過ぎ・・・げ!!機内で一睡もしていないため24時間も連続で起きています。乗り物に乗った疲れもあり昼寝したいところだけど、NY時間に体を慣らすため外出することにします。この旅で一番最初に向かう先は、セントラルパークの西のエリア、アッパーウエスト地区です。NYでも有数な高級住宅地のようです。

ホテル付からは地下鉄に乗り72ST駅まで移動するのだけど、しばらく待っても乗ろうとしたC線がやってきません。おかしいな、その時になってやっと近くを見たら、「1月6日より週末はC線が運休」と張り紙がありました。トラブルが順調に続いております(笑)。代替え路線は並行して走るA線。ちみに、A線が急行でC線が普通列車。急ぐわけでもないから、確実に各駅で止まる普通列車に乗ろうとして貧乏くじを引いてしまいした。

72ST駅で降りると目の前に現れたのは巨大なセントラルパーク。道行く人はまるで初夏の装いです。もちろん私も。以前、南国台湾に3月に行ったときに着てちょうどよかった薄い上着に着替えています。1月の北国NYと3月の台湾が同じ服装・・・まさに異常気象です。

これがダコタ・アパート。

1980年12月8日、この場所であの悲しい事件が・・・。

セントラルパークから振り向くと、そこには超豪華なマンション「ダコタ・アパート」があります。当然部外者は敷地にも入れません。ここはかつてジョン・レノンとオノヨーコが住んでいたことで有名ですが、あの悲しい事件、ジョンが殺されてしまった場所でもあるんです。

もちろん、私がこのエリアに来た理由は他にあります。72STから南西方向に歩くこと10分弱。「マヤ・シェイパー」という写真↓のお店に到着です。ここは私が大好きな女優、メグ・ライアンが『ユー・ガット・メール』という映画で書店のオーナーを演じたときに利用したお店です。実際はアンティークとチーズの専門ですが見←1年前にロンドンで訪れた『ノッティングヒルの恋人』の舞台となった書店も、実際にはアンティークショップでしたっけ。なお、旅行前日に観た映画の1本がこの作品でした。公開時に見たときにも感動した映画です。

左「演説するメグ」。右「実際のアンティークショップの外見」

さすがに営業中の店の前で写真を撮ることも、冷やかしで中に入ることもできず、わざとらしく店を覗き込んだのと、写真を遠巻きに撮っただけで場所を移動します。

左「デート中の2人」。真ん中「お店の外観」。右「結構汚い店内私が注文したセット」。巨大なマスタードは左の写真にも写ってますね。

ここから北西に歩くこと5分。NYでも安さと味で定評のあるホットドッグのお店、「グレイズ・パパイヤ」に到着。行列ができるほど非常に混んでいました。おっと。ここも映画の中でトム・ハンクスとメグがデートで利用したお店です←ミーハーですみません<m(__)m>。NYでの最初の食事はここでとりました。ただ、飲み物以外のメニューが表示されておらず、張り紙があった「3.70ドル。セットで1ドルお得」というセットを注文しました。飲み物は当然愛しのコーラさん♪食べた席も映画で映っていた席(笑)。地元っ子のみなさんはそんなメグのことなんかどうでもいいようでしたし、映画のことも特に掲示さていませんでした。ここが日本の撮影地とは違う点ですね。

左「小麦粉の煙の中を歩くトム・ハンクス」。右「普通に歩いている一般市民」

ここからさらに映地下鉄で移動。移動した先は、「H&Hベーグルズ」というベーグルの専門店、「スターバックス」、そして高級食材店の「ゼイバーズ」。どれも映画に登場するお店ですし、至近距離にあります。さすがに食べ物系の連続は辛いので証拠写真を撮るだけにし、ゼイバーズの中を見て回りました。映画でもセットではなく実際の店舗で撮影したために、メグが歩いた場所も、メグがカードしか持たずに間違って並んだCASH ONLYのプレートもそのままでした。さすがに食材を買うことはできず、物価などを考察しただけで店舗を出ましたが、チーズ売場が広く、それこそ山積みなことと価格の安さが印象的でした。さすが農業王国でもあるアメリカです。

左「店舗内部の様子(とメグ・ライアン)」。右「店舗の外観(と一般市民)」

この時、日本人がカップルが私と同じく撮影地の巡礼に来て写真を撮っているのを発見し、「旅行中に日本人に会いたくない」私は(←だけど世界中どこに行っても日本人が必ずいます・・・笑)、さらに徒歩10分ほどの場所に移動。と、言っても「カフェ・ラロ」。そう、映画で、メル友同士の彼らが初めての待ち合わせに利用したお店です。ここには日本人の女性が2人いて、入り口の前の階段に交互に立ち何枚も写真を撮っていました・・・はい、日本人が居たのですぐに移動です(笑)。

左「スタバに入ろうとするトム・ハンクス」。右「写真撮影後に店に入ろうとする私」

このお店で休憩しても良かったのだけど、階段に登って何枚も写真を撮っている日本人を見ると嫌気がさしてしまいました。まあ、私が日本人を避ける理由がこれなんですがね。これまでの旅行記を見ていただいてもわかるように、私は基本的に自分が写真に写ることはほとんどしません。一人旅行ということもあるけど、誰かに頼んだとしても、一時的に「一等地」を占拠して他の観光客や、普通に生活する地元の人のの邪魔になりがちです。写真に集中するあまり、全体像がぼけてしまうのもイヤで、その分自分の目にしっかりと焼き付けています←HPを作るようになってからはHP用写真を撮ることが増えてしまったけど。

左「階段を下りるトム・ハンクス」。右「階段で記念写真を撮っている日本人観光客」

必ず自分も入れて写真を撮るのが日本人の癖なのかもしれないけど、図々しい人も少なくはなく、見ていて心地良いものではありませんし、海外の人の「日本人像」で必ずカメラを手にしているのも納得せざるを得ませんよね。

そんなこんなで映画撮影地を見て回るのもこれでお終い。意図的に周囲も歩いてみたけど、とっても感じの良いエリアでした。この時、時刻は16:00。元気ならこのまま世界4大美術館の1つ、メトロポリタン美術館に行こうと思っていたのですが、さすがに既に30時間も睡眠をとっておらず、連続して17時間も乗り物に乗っていたので身体がガタガタ。なので美術館は後日へ後回し。その代わり、過ごしやすい夕方の日差しを浴びるため、地鉄でマンハッタンの南部、ロウア・マンハッタンに移動します。行った場所は2つです。まずはこの旅の一番の目的であるワールド・トレードセンター跡地、通称「グラウンドゼロ」に向かいます。

地下鉄の出口を出ると、いきなり工事現場のような場所にでましたが、これがあのテロの被災地跡。大勢の人が集まり、また、展示されている当時の様子をしのぶ写真や掲示、亡くなった方々の名前の一覧を見入っていました。私もです。言葉を発している人はほとんど居ません。この時の周囲の人々の様子、そして私の気持ち・・・どこかで経験したものと同じだ・・・原爆ドームや平和公園へ行ったときと同じように思えました。平和的に利用したらこの上なく便利で有効な「核エネルギー」や「航空機」も一瞬にして武器になってしまうのだ・・・そんな、言葉では表せない気持ちでいっぱいでした。この場所には2010年以降にフリーダムタワーというビルが建設されるのですが、本格的な建設が始まる前にこの場所を訪れることができて良かったと思います。

低空飛行の旅客機が一機・・・

なお、この時、この場所上空を一機の飛行機が飛んでいました。とっさに撮った写真では小さく見えるけど、離陸直後で低空を飛行しています。思わず上空を見上げた私ですが、周りを見ると、大勢の人が同様に空を見ていました。あの日、このように低空を飛んでいたいた飛行機が、ここにそびえ立っていたビルに飛び込み、罪のない大勢の人の命を奪ったのですから・・・。この被災地の目の前に教会があったのだけど、クリスチャンでもない私も吸い込まれるように教会に入り、そして平和を祈ってきました。

壁のようなビル。

このやるせない想いでいっぱいのまま地下鉄に乗り、次に向かったのが強いアメリカの象徴であるウォールストリート。世界経済の中心地です。正直ウォール街はもっともっと広いエリアだと思ったけど、実際には一気に歩けてしまう範囲でした。世界的に有名な銀行の本店ビル等が建ち並び、名前の通り、まさに壁のようです。中でも、ニューヨーク証券取引場の建物は立派で、かつ重厚な独特な雰囲気を醸し出していました←最初に見たのが裏口で、に地味だな〜」と勘違いした馬鹿野郎はこの私です。

電球で作られた正面玄関の巨大な星条旗。一方、とても地味な裏口

この後、多くの映画でもおなじみのブルックリン橋や、ブルックリンの高層ビル群を見てからホテルに戻ったのですが、どうもお尻のあたりが不快です。時間が経つにつれてだんだんと・・・と、思って触ってみると、ジーンズのお尻のあたりがベタベタ。その後だんだん白く固まり、ばきばきになってきます。最初はなんだかわからなかったけど、そういえば、ここへ移動する際、地下鉄で隣りに座っていた野郎が、降りる際に手に持っていた何かを私のお尻のあたりの落としていたことを思い出しました。一瞬のことだったし、一応Sorry!と言ってから奴も降りたから最初はそれがなんだかわからなかったけど、今にして思うと、ジュースの入った紙コップを落とした様子。混んでいる車内だったし、暑さで自分も汗ばんでいたので余計にわからなかったのだけど、いくら何でも他人にジュースをぶっかけたら、もう少し謝罪の仕方ってあるのでは??と、だんだん腹が立ってきました。

ホテルの部屋に戻ったのは17:00頃。真っ先にジーンズを洗ったのは言うまでもありません。もちろん着替えは持ってきているけど、このままじゃ後で洗うときが大変・・・と思いながら、洗ったジーンズをホテルのタオルでたたいて水分を吸収していたら、タオルが青くなってしまい、今度は慌てて洗剤でタオルを洗う羽目に・・・ついてねぇ〜よ〜!(-_-メ)

災難は続きます。それも相当な。ジーンズの次は、ジュースのせいでべたつく自分のお尻というか太股を洗おうと、シャワーを浴びている時(←バスタブのないシャワーだけの部屋でした)、太股を洗おうと狭いシャワーブース内で屈んだ際に、なんとおでこをシャワーの蛇口に強打。一瞬気を失いかけるほどの衝撃。痛さも強烈だし、おでこが真一文字に切れてしまい、筋肉マンの「肉」の文字のように、傷と出血で額に「一」の字ができてしまっています。

ジュースをかけられただけでも災難なのに、どうしてこんな怪我までしないとあかんの!と、あまりにも薄幸な自分が悲しくなってしまいました。

頭の痛み、足腰の疲れもあり、この日は夕食をパスして早々と20:00に寝ました。まあ、日本では翌日の10:00だから眠たいのも当然です。

帰国後に読んだ新聞記事より
NY、1950年以来の暖冬 ホノルル並み、半袖姿も (共同通信)
 【ニューヨーク7日共同】米北東部は例年にない暖冬となり、米海洋大気局などによると、ニューヨーク中心部セントラルパークの6日の最高気温は22・2度で、1月では最も高かった1950年の記録と並んだ。同日午前のホノルルとさほど変わらない暖かさ。この日は快晴で、観光客が多い五番街を歩く人たちも半袖姿が目立ち、セントラルパークでは上半身裸でジョギングを楽しむ男性の姿も。   [2007年1月7日]

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