アジア6+1ヶ国周遊記 2008夏
〜台湾・香港・ベトナム・インドネシア・シンガポール・マレーシア〜
2008.7.28〜2008.8.7

はじめに   7月28、29日  7月30、31日   8月1、2日   8月3、4日    8月5、6日   8月7日 


11日目 
 搭乗時のチェックにやけに時間のかかっていたインド系の人々の団体。なんとなく嫌な予感がしていたけど、予感的中。その団体様、エコノミーの広範囲にわたりバラバラに席が割り振られていました。私も残念なことに、B席、つまり窓側の3列の中間の席が当たってしまいました←早めにチェックインしたけど。通路側、窓側ともに空きなしでした。インド人の男一人が窓側のA席にいたのだけど、そいつが最悪。とにかく落ち着きがなく、仲間の方に歩いていったり、席の上で身を伸ばして合図したり。まあ、飛行機が珍しく興奮していたのかもしれません。小学生のように・・・。だけど、奴が動くたびに迷惑する私。深夜消灯された後、靴を脱いで休んでいると、その野郎が突如座席移動を開始。革靴を履いた巨漢の男に足を踏まれてしまいました。痛いのなんのって!もちろん謝るわけもありません。その後、戻ってこないのでラッキーと思っていたら、1時間後に戻ってきてしまいました。そんなことの繰り返し。すると今度は枕を脇に抱えたままストレッチで身体を左右に動かします。その度に私に枕が当たります。あの野郎はそんなこともお構いなし。
 
 ストレッチが終わったかと思うと、ようやく寝てくれました。だけど、狭いエコノミーなのに、上半身を窓にもたれかけ、下半身は中央席の私の方に侵入。足の置き場のない私。

 かろうじて、朝食のサービスの間はまた放浪してくれたので助かったけど、着陸前にシートベルトサインが点灯すると、今度は大げさに腕を組みだし、奴の肘が私のわき腹にあたります。さすがに腹が立ち抗議したけど無意味。まるで赤ん坊をあやすように、私に毛布をかけて知らんぷり。確かに、奴が動くから私の毛布がめくれたけど、抗議したかったのはそこではなく、アイツの行動全部に対して。まあ、自覚のない奴に文句を言ってもだめなのは、相手がどこの国の奴でも一緒。

 とにかく不愉快な7時間のフライトでした。せっかくのSQで、せっかく初めて乗る新造機のA380なのに、すべてが台無しになってしまいました。

 天気のいい成田には定刻の30分遅れで到着。30分も余計にあんな奴の隣に居たかと思うと、それだけで不快指数が倍増です(笑)。また、A380だけあり、降機にも非常に時間がかかっています。エコノミーだから余計にそうだけど、それにしてもかかりすぎ。国際線だからいいようなもので、これが国内線なら飛んでいる時間よりも、乗り降りにかかる時間の方が長いなんてことになってしまいそうです。

 飛行機から降りると、いつもならみな足早に入国審査に向かうところですが、やはりA380だけあります。日本人、外国人問わず、みな一様に飛行機の写真を撮っています。A380をバックに家族写真を撮っている親子も結構居ました。機材がA380だとわかって乗っている人と、乗ってみたらA380だった人に大別されるのでしょうけど、世界的にも、まだシンガポール航空しか運用していない機材だし、わずか3ヶ月前に日本路線での運用が始まったばかりです。今なら「あのA380に乗った!」ということだけで、ちょっとした自慢になるのかもしれませんね。

真横からみるとずんぐりしているのが分かりますね。でも、最大800人も乗れるとは驚きです

 到着したのは第1ターミナルでももっとも端のほうにあるゲートでした。しかも、エコノミーなんで降りるのもかなり待たされました。さらに、降機後にまっさきにトイレに行き、洗顔&歯磨きをしたため、入国審査上に着くころには、搭乗機のCAさんたちに追い越されていたほどです。11日ぶりの日本入国は無事に済んだけど、出入国が激しかったため、予想通り税関では荷物の隅々まで調べられてしまいました。パスポートのスタンプをしげしげを見られ、「たくさんの国に行ったようだけど、用事は何だったの?」と。明らかに疑われているのがわかります。もちろん、何1つ問題はないのでいいのだけど、気分がいいとはいえません←ただ、後続の人に見られないように、荷物を隠すボードが用意されていました。これまでは無かったですよね!?

 
新しい第1ターミナルは国際線から国内線への乗り継ぎも非常に楽。以前の第2ターミナルのように、離れた場所にある国内線カウンターまで重たいスーツケースを引っ張る必要もありません。税関審査が終わったら、すぐそこが国内線カウンター。そこからエスカレーターであがるともうそこは国内線のゲートです。第2ターミナルのような無駄な移動が無く快適そのものです。

 すでに何度か利用している1タミです。朝食として、いつもならソバとか、おにぎりセットとか、しょうゆ味の利いた和食を食べるのですが、偶然にSQ便で出された朝食が、焼き鮭の和定食。薄味だったけど、煮物と鮭を食べることができました。そんなわけで、今回はすぐにゲートから制限エリア内に入ります。2時間ほど時間があったけど、トイレに入ったり、10分200円のマッサージチェアを利用したり、掃除用の電源コンセントを利用してPCを充電しているとあっという間に国内線の搭乗時刻です←クールビズの関係か、無性に暑い搭乗待合室でした。

 今回は成田から千歳までの直行便が取れず、かといって羽田までリムジンバス代の3000円を払って移動するのも馬鹿らしい・・・というわけで、成田―仙台―千歳と移動することになってしまいました。マイル特典なんでどうせ無料だしね。それに、これは後から気が付いたのだけど、8月7日って仙台では東北3大祭りの七夕祭りの真っ最中なんです。だから、ついでに松島観光をするため、仙台で一泊してから北海道に戻ろうと思っても空席便が少なかったわけだ!
 仙台までの機材は久しぶりに乗るIBEXとのコードシェア便。事前座席指定で非常口席を押さえていたのだけど、他の機材とは違い、別に足元が広いわけでもなく、単に後ろにある席でした。まあ、どのみち50人乗りの超小型機なんでどこに乗っても狭いのだけどね。 

空港のすぐ横にある仙台海岸の波をデザインしたような
特徴的な屋根の形です。

 定刻より早く50分ほどの飛行で到着した仙台。仙台空港は今回が初めての利用です。以前はバスでの移動が主流だったこの仙台ですが、平成19年3月に仙台空港アクセス鉄道が出来てからは、非常に便利に、そして早く、確実に仙台駅まで移動できるようになりました。快速ならわずか17分で東北の玄関口、仙台駅に到着します。ただ、仙台空港と名取間は仙台空港鉄道の、名取と仙台間はJR東日本の事業区間で、それぞれ別に運賃が定められているので、券売機では一瞬戸惑ってしまいました←仙台までは合計で640円払うことになります。

  ちょうど大人の顔の高さくらいまで飾りつけば。はい、歩くたびに顔に当たります^^;

 仙台駅に到着したのが正午ちょうど。仙台からのフライトが15:05。逆算すると14:00まで仙台市内に居られることになります←仙台空港があるのは仙台ではなく名取市と岩沼市です。平日なのに人の多いのはさすが東北の玄関口です。駅構内のも多数の七夕の飾りつけがなされていたり、浴衣姿の女性を多数目にしました。これだけでも、七夕を満喫した気分になっている私でしたが、せっかくだから駅から近い中央通りまで歩いてみました。だけど、まあ暑いのなんのって。シンガポールよりも確実に暑いです。いや、暑いというより日光が痛い!そんな気にさえなってしまいました。程なく着いた中央通のアーケードだけど、駅近くということもあり、とにかく人、人、人。そして七夕の飾りの凄さい圧倒されてしまいます。夏休み中ということもあり、浴衣を着た親子連れやカップル、そして各商店の呼び込みの高校生のバイトの多いこと、多いこと。
お昼時だし、それにせっかく仙台に来ているのだから牛タンを味わおうかな?と思っていたけど、元から肉嫌いなのに加え、この暑さです。まったく食欲も出ず、結局しばらく通りを散策しただけで駅に戻ってしまいました。駅では、涼しげな和食のお店を探したのだけど、レストラン街は牛タンのお店と寿司屋しかないようです。しかも、牛タンのお店はどこも店の外まで行列が出来ているし、お寿司屋はどこも1人前で3000円くらいから。私が食べたいのはさっぱりした和定食。あるいはソバか冷やし中華・・・と、いうわけで、結局、立ち食いソバのお店に入ってしまいました。ゆっくり座るどころか、せわしなく立ちながらの食事でした(笑)。食事が終わったのは13:00。予定より1時間も早いけど、この暑さだし、もう外に出るのはこりごり。翌8日午前の便さえ取れたなら、レンタカーを借りて
松島までドライブに行ったのだけどね。

 空港へ戻るのは快速ではなく各駅停車の普通列車になったのだけど、七夕祭り帰りの親子連れや孫を連れたおばあちゃん、おじいちゃんで混み合っていました。もしかすると、この中に私の遠い遠い親戚が居るのかな・・・そんなことを考えて乗っていた私
←我が家は3代前までは宮城県に住んでいたんです。
 空港に到着し、牛タンやお菓子のお土産を購入が済んだとき、嫌なお知らせが流れました。千歳行きのANA便が1時間遅れる、という内容の。げ〜!往路のユナイテッド便に続き、最後の最後まで遅れるんかい!しかも、これまたUA便同様に、その後さらに30分の遅れとなり、結果的に1時間30分送れの16:30発の便となってしまいました。ただ、ユナイテッド違いとは、全員にお詫びの1000円が配布されました←だけど、すでに制限エリア内に居るのでジュースを買うくらいしか使い道がありません^^:

 後からわかったのだけど、乗客の中に1人旅の小学4年生の女の子が居たのですが、本来ならとっくに千歳で出迎えの家族に迎えられているはずの時間なのに、ずっと孤独に空港待合室に居たかと思うと可哀想でなりません。しかも、優先搭乗のためにその女の子の名前が放送で呼ばれ、ゲートに来るように放送で名前を呼ばれても、律儀に大勢が並ぶ列の最後尾に並ぼうとするんです。さすがに、それは私だけでなくANAの地上係員もすぐに気がついたけど、その様子を見ていた私は思わずウルウルしてしまいました。自分がその子の立場なら、孤独と不安で耐え切れないと思うんです。Aちゃん、よく頑張ったね!と大きな花丸をつけてあげたい気分でした。

 この旅最後の機材はB767。全部で14回も飛行機に乗った今回の旅行ですが、何気にANAの機材に乗るのも初めてだし←往路で乗ったのはANKの受託便です、B767に乗るのも初めてです。まあ、だからと言って何があるわけではないけど、大幅に遅れたお詫びはあったけど、理由の説明もあったらよかったな、そう思いました←沖縄を中心に西日本で強い雨が降っていたので、その影響だと思います。西のほうから来る他の便も遅れていたしね。

おわりに
 これまでで最長の11日間、そして最多の7ヶ国を訪問した今回の旅行。もっとも、泊を伴ったのは4ヶ国だけですが(笑)。パスポートのスタンプは今回だけで22個も増えてしまいました。ベトナムの中部をまわった経験は、今後の仕事で役立つはず。インドネシアでの滞在はわずか1泊2日でしたが、文化や歴史を感じることが出来ました。シンガポールは今回が10回目。初めて訪問したのがちょうど10年前になります。よく、十年一昔などといいますが、シンガポールの場合は一年一昔。とにかく成長の著しい都市国家です。10年前に初めて訪れた際に見たもの、感じたものも、すでに過去のものとなろうとしています。なかでも、物価の上昇と円に対するシンガポールドルの強さが印象的でした。また、10年前は街を走るタクシーの40%が古いFRコロナ、40%がY31セドリック、20%が古い130型のクラウンという感じでしたが、今ではクラウンという名前のコンフォートが大部分を占め、Y31はごくたまに見るだけ。それに代わり、韓国車のSONATAが多数タクシーとして利用されていました。街行く乗用車も、かつてのようにちょっぴり古い日本製の乗用車が多い、そんなことはなく、日本同様にミニバンも多く走っていましたし、高級なドイツ車も多く見かけ、日本車も最新型の車が多くなっていました。まあ、これは今回トランジットのために立ち寄った台湾でも感じたことです。

 今なお、東南アジアに対し、どこか差別的に、どこか見下すような論調で語る人を多く見かけますが、実際に街を歩くとわかるように、もう日本との差異はほとんどありません。目の上のたんこぶとして、彼らが目指せ、追い越せと目標にしていた我が国日本は、すでに彼らと同じラインに立っています。経済の停滞が続く日本です。近い将来に、かつてはASIAニーズやアジアの四昇龍と呼ばれた台湾、香港、韓国、そしてシンガポールに追い越されるのかもしれません。ちなみに、私が今回旅行に持参し、この旅行記を作成したのは台湾メーカーのASUSのPCです。しかもMade in China。台湾メーカーが中国に製造をラインを持っているというのも、ちょっと前では考えられなかったことですよね。


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