パリ・ロンドン旅行記 2006年
2006.1.2〜2006.1.8

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2日目〜西洋の驚異 モンサンミッシェル1日バスツアー

<パリの朝>
 4時まではベッドごろごろしていたけど、4時間も続けるとさすがに退屈。結局、このシグマリオンで旅行記を書いて時間をつぶしました。
今日は7:15までにオペラ近くにあるマイバス社に行かなければなりません。まだ全く歩いていないパリ市内です。少々不安。それで余裕をみて6:30にホテルを出ることにしました。が、時間になったので1階に降りてみると、なんとフロントに誰もいないばかりか、鍵が建物の外からかけられていてドアが開きません。ちょっぴり焦ったけど、冷静になって呼び鈴を探してみると・・・ありました!!フロント近くの壁に。すぐに鳴らしたけど、誰も来ません。1分後にもう一度鳴らしてみると、どこかで物音が聞こえてきました。さらに1分以上待ってやっと従業員が外から!登場。しかも外から鍵を開けています←近くにいるのかもしれないけど、何もない今回ですら結構待ったので、万が一火事などの時、無事に逃げることができるでしょうか?!
 そんなわけでちょっぴり遅れをとったけど、なんとかメトロを乗り継いでピラミッド駅まで到着。時間は7:00。後はマイバス社のホームページにあった案内図の通り進んで行くと、数分後、
会社とは反対に進んでることに気づき、めっちゃ焦りました。HPの案内では「(写真に写っている)カフェで右に回り込む」と書かれていたのだけど、実際にメトロの駅から歩いてきてカフェで右に進むと、私のように逆に進んでしまいます。後から考えてみると、HPに載っているカフェの写真は実際に歩いた場合に見えてくるのとは違う方向から撮影しているんです。だから道を間違えたんですね。慌てて戻ると、カフェのところに数人の日本人が居て、やはり左に進むのか、右に進むのか迷っていました。朝っぱらから2つも災難が続いたので、なんとなくイヤな気分。


※モン・サン・ミッシェルとは(写真は現地で購入した絵葉書です)

 「西洋の驚異」と称されるモン・サン=ミシェル (Mont Saint-Michel) は、フランス西海岸のサン・マロ湾上に浮かぶ小島のトンブ山に築かれた修道院。ヴィクトル・ユゴーやモーパッサンらが讃えたこの修道院は、8世紀の初め、司教オベールが夢の中でサンミッシェルのお告げを聞き、ベネディクト派の僧院として設立されたのがそもそもの建築の始まりとされています。後に、966年にノルマンディ公リチャード1世が修道院を建て、13世紀にはゴシック建築の傑作とされる教会を増築し、カトリックの巡礼地の1つとなりました。しかし、14世紀には百年戦争の影響で城塞化されたり、フランス革命の際には刑務所として利用されたこともあります。現在の形になったのは16世紀に入ってからで、1874年にフランスの歴史的記念建造物に指定され、1979年には「モンサンミシェルとその湾」としてユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録されました。一部では、宮崎駿監督作品の『ルパン三世 カリオストロの城』のお城のモデルになったとも言われている場所です。

真偽のほどは!?



<MSMへのバスツアー>
 マイバス社に着いたらもう集合時刻ギリギリでしたが、それでも次から次に日本人ばかりやってきます。
最終的には70人以上!で、バス2台。日本語定期観光バスの会社なので、ガイドも日本人のおばちゃんでした。朝食用としてコースに含まれているおにぎり2個とお水のセットをもらうとほぼ定刻の7:25にいざ出発!なお、この時期は日の出が8:30過ぎなので、外はまだ真っ暗でした。

ツアーで利用したバス


 で、出発と同時に、
ガイドのおばちゃん、しゃべるしゃべる(^_^;)。とにかくしゃべり続ける。最初はクリスマスのイルミネーションが残っていたシャンゼリゼ通りや凱旋門を通るので、その説明だけかと思ったら、モンサンミッシェルまでの片道350キロ、時間にして4時間の間、ほぼずっとしゃべりっぱなし。しかも、その話がなんとも下手クソ。経済、地理、歴史、人物など知っていることを次から次に話してくれるのだけど、いきなり話が飛んだり、話の途中で急に数秒だまったり、話の途中でも「というわけで」といきなり結論に達してしまったりで言っていることが理解できません。しかもしかも、おばちゃんの声、大きすぎ。ただでも通る声なのに、スピーカーを通すから頭の中に響いてしまいます。私以外にも迷惑がっている人も居て、中にはあからさまに窓のカーテンで耳を覆っている人まで居るのに、おばちゃん一向に話をやめません。それもそのはず、普通のガイドさんとは違い、こちらを見ているのではなく、最前列で前向きに座り、気持ちよさそうに自分のペースでマイク片手に話し続けて居るんです。途中、「あれ?もう眠っている人こんなに居ました??」なんて言い出す始末←それでも話し続けてたけど。と、愚痴ばかり書いているけど、それくらい不快な4時間だったんです。いや、帰り道も全く同じ状態だったので、8時間も延々と一方的な話を聞かされ続けました。おばちゃんの話で1つだけ忘れないで覚えているのは、「どうしてもトイレに行きたくなった人は、今右手にセーヌ川がみえています。是非どうぞ。」・・・この難解な言葉だけ(笑)。トイレに行きたくなったら、窓を開けてセーヌ川に向けてしなさいって事!?とまじめに驚いたけど、後でわかったのですが、このバスにはトイレが付いていたんです。その説明をしているときに、綺麗なセーヌ川が右手にみえてきたら川の話に飛んで、また結論だけトイレの話。ずっとこんな感じで話が飛びまくりです。辛かったのわかってくれます??眠気と疲れ、時差ボケで体調が良くなかった私には本当に辛い8時間のバス車内でした。
 途中、1度だけ高速道路のパーキングエリアで10分間の休憩をとり、11:30頃にモンサンミッシェルに到着。ただ、残念なことに、ガイドブックなどでよく見る、上の絵葉書のような海に浮かんだ全景を写真にとるために少し離れたところで一旦停止してもらえるかと思っていたけど、実際には
一気にふもと?の入り口まで行ってしまいました。残念!←例えるなら。東京タワーを見たい人が、全景を見る暇もなく、いきなりタワーの脚につれて行かれたようなものです。

<巡礼の地、MSMに到着>
 着いた後は、これまたセットになっている島のレストランで全員で食事。ただ、名物の
巨大オムレツは別料金。しかも、なんと1個10ユーロです(日本円で1400円)。私の場合は、テーブルをシェアしてくださった親子連れの方々とオムレツまでシェアしたから良かったけど、人見知りする人なら、あの巨大なオムレツを一人で頼むか、あるいは諦めるか?になってしまうのでは??の、前に、一人参加の人はバス2台の合計でも3人しかいないようでしたが(笑)。

セットになっていた昼食とオプションの巨大オムレツ。オムレツは中も卵だけ。具材なし。

 食事後は、ガイドさんの案内で1時間かけて修道院内を見て回ります。まあ、こんな性格のガイドさんだから、この時のガイドは一応の合格。唯一残念なのは、もう少し参加者にも考えさせるべく、質問形式で話を進めたら良かったのに、ということ。おばちゃん、一方的になりがち。しかも、ちょっぴり遅れをとった人が居るだけで、結構キツク嫌みにもとれる言い方をします。仕事だから仕方ないのだろうけど、年輩の参加者もけっこういたし、急な坂や階段が続き、通路だって狭いモンサンミッシェル内です。もう少しなんとかできないものでしょうかね?皮肉なことに、ガイド中に「かつてこの地に巡礼に来た人の中には、巡礼後に大きな病気が治った人もいたり、盲目の人でも目が見えるようになったといわれています」なんて言っているのだから、自由時間なんて削ってもいいのだから、お年寄りのペースももう少し考えてあげて欲しかったなぁ。参加者の中に、一人、すぐにバスに引き返したおじいさんが居たけど、2万円強も払い往復8時間かけてやってきたのに可哀想で、ちょっぴり同情してしまいました←体力に自信がないなら参加するべきではない、という考えもできるから難しいのだけどね。

島の入口付近にて。
バスが何台もとまってました。
やはり観光地ですよね(^_^;)
・・・自分も観光客だけど(笑)

(写真の上の方が修道院、下が土産物屋街)

中腹にある修道院の入口まではこんな風に
土産物屋やレストランが立ち並びます。

修道院の入口付近にて。
今でも修道院なんですね。

内部の写真。

ドーバー海峡、イギリス方向。

 一通りの説明の後は1時間の自由時間。まるで日本の温泉旅館街のようにお土産屋さんが連なった島内をブラブラと。全景が見える場所までは数キロも移動しなければなりません。また例であれだけど、東京タワーを見たかった人が、タワーの内部の売店で自由時間になったらどんな気持ちになります?と、いうのが素直な感想。正直、同じく世界遺産になっているアンコールワットや万里の長城に行ったときと同じように期待に胸膨らませていた場所だけど、期待が多すぎたこともあり、あまり満足感を得られなかったと、いうのが本音。西洋の驚異なんて呼ばれるモンサンミッシェルだけど、事前に読んだいくつかのHPの旅行記にもあったとおり、「結局、観光地になってしまってるんだね」というのが素直な感想。本来は今なお修道士達の生活する修道院であり、巡礼の地でもあるモンサンミッシェルです。バスツアーに参加するのではなく、パリから列車やバスを乗り継いで自分の足で辿り着くと、感動もひとしおなのかもしれませんね←いつもの私なら、ツアーではなく絶対に個人手配するのだけど、初のヨーロッパなので不安もあり、安全パイを選んでしまいました。。。悔やんでます。

左。自由時間に走ってここまで移動。でも、帰りのバスから見た姿が一番「それらしい」です。

 ※これは全て私個人の印象にすぎません。こんな素敵な場所があったんだ!と思う人も必ず居るはずです。

<パリへの帰路>
 帰り道は、往路と違う道を通っているようでしたが、パリ市内に入ると
ちょっぴりラッキーな思いができました。まず、フランスにもある小柄な?自由の女神像の横をバスが通ります。翌日に見に行こうかなと思っていた場所なので、これで行く手間が1つ省けました。次にあのダイアナ妃が交通事故で亡くなってトンネルも通り、しかも、事故の際にぶつかった支柱まではっきりわかりました。何故って?この支柱には灰色の目印がついているんです。その次はエッフェル塔近くを通ります。偶然、20:00ぴったりに通ったのだけど、この時間は数分間だけライトアップ用の電球を効果的に使ったショーが行われるんです。まるで、エッフェル塔がチカチカ、チラチラと光り、まるで子供の時に遊んだ花火のように見えました←わかってもらえるかな?。その後にはライトアップされた美しいオルセー美術館や、ジャンヌダルク像の横も通り、最後には朝、道を間違ったカフェのところで解散です。

 いつもの私なら街に繰り出すところだけど、2日連続で長時間の乗り物だし、睡眠もほとんどとっていないので、メトロを乗り継ぎ、即行でホテルに戻りました。さすがに前夜のように迷子にはならず順調にたどり着いたのだけど、途中、200人以上は居ると思われる人の群に遭遇しました。しかも、みんな順序よくきっちり並んでいます。何かな?と思って近づくと、係員があんたもそっちに並びなさいと合図します。で、近づいてみると、どうやら
ホームレスの人への炊き出しの様子。違っていたらごめんなさいね。でも、そんな感じに見え、勿論並ぶのをやめホテルに戻りました(^_^;)。

この日の夕食。疲れたし、甘党なんで(^_^;)


 

※ホテルでの洪水事件(涙)
 シャワーを浴びてすぐに寝るつもりでした。ですが
またしてもトラブル発生。写真のように、バスルームがとっても狭く、シャワースペースは電話ボックスより狭いくらい。しかも、普通のホテルはシャワーとカーテンって90度の角度になり、向き合っていないでしょ?この狭さとシャワーの向きのせいで、1日目もバスルーム内に結構水が飛び散りました。が、悲劇は2日目に。シャワー中、急に温度が変わり、水量もプシュプシュ〜と、噴水のような出方になったかと思うと同時に、なんと水量調節のノブ、お湯の方も、水の方も床に落ちたんです(~o~)。しかも、慌てて拾ったときお尻でカーテンを押してしまったのか、シャワー後に部屋に戻るとな〜んと部屋中水浸し。シャワーを直したのは1分ほどだったけど、ノブが無いのでシャワーを止められません。結果、その間ずっとしゃがんでいたたため、シャワーの水が全部部屋に流れ出た様子。それもそのはずです。バスルームの方が部屋の床より一段高くなっているし、部屋との境目にも縁(へり)がついていないんです。あり得ない設計でしょ?
 ただでも疲れているのに、後始末で大変な目に遭いました。まあ、乾燥の激しい部屋だったので、一晩で乾いてくれたし、蒸発に伴う
加湿効果で喉も快適でしたが(^_^;)。

これが問題のシャワー室。
シャワーがこちら向きです。



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