パリ・ロンドン旅行記 2006年
2006.1.2〜2006.1.8

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5日目〜ロンドン市内観光

<まずはキングス クロス駅>
 やはり、この日も3時には起床。早起きなのではなく、単に時差の関係です。2度寝もできそうに無いので地球の歩き方を取り出し、もう一度この日の行動パターンを何通りか考えてみました。まあ、まずは大英博物館かな、とか色々と。
 で、実際にはどうしたか。地下鉄に乗ったときはピカデリー線で
そのまま大英博物館に行く予定でしたが、駅のホームを歩いていると、そういえば・・・と、ホーム自体が気になりだし、それで「とある駅」のホームに移動することにしました。同じピカデリー線で行ける場所ですし。向かった駅の名前はキングスクロス駅。そう映画『ハリーポッター』を観た方ならわかると思いますが、ハリーが飛び込んだ9と3/4のホームがある(と、されている)駅です。撮影に使われたのは4番ホームと5番ホームの間の支柱だという情報をネットで仕入れていたので、適当にパチリ。

駅の周囲は現在工事中でした。

これがハリーが飛び込んだ(らしい)柱。

この駅舎には実は8番ホームまでしかないんです。離れた場所にある別館には9と10のホームがあるのだけど、どうやら作者はこの事実をしらないで作品を作ったらしいのです。

9,10番線ホームがある別館。

別館の壁にある、観光客向けの?サービス。

左が10番線、右が9番線。
私が立っているのが本当の、
9と3/4付近。何もありません。

 まあ、一応9と10の間にも行って来ました。でも・・・この間には柱はありません(笑)。その代わりというのか、別館の入り口にこんな↑があったりします。写真を撮っていると、地元の乗客、みなクスクス笑って通っていきます。たぶん、今日もまたアジア人がここで写真撮ってると思っているのでしょう←昨日のアビーロードも全く一緒だけど。アビーロードと違い、その時は他の観光客がいなかったので、偶然通りかかった老紳士に、Excume me, will you take my picture?とお願いしてみたら。にっこりSure♪と。さすが紳士の国だぁ。しかも、写真を確認して、It's perfect!とお世辞でもお礼をいうと(←実際は残念ながら構図が曲がってました。。。笑)、「良い旅をどうぞ!」ともいってくれました。この場所もピカデリー線に直結で簡単にいけるところなので、ハリーのファンならずとも是非一度足を運んでみてください。

<続いて大英図書館に>
 この時、時間は10:00丁度。博物館などが開館する時間です。と、いうわけで、そのまま徒歩で5分ほどの大英図書館に移動しました。ここは1998年に、大英博物館が手狭になってきたため、それまで所蔵されていた書物を移動して開館したもの。実に1200万冊もの書物が保管されている巨大図書館です。もっとも通りがかりの私が貴重な文献を読むことなどできないのですが、入り口近くのギャラリーには誰でも入れます。

図書館なんで、当然撮影禁止です。
なので入口の写真だけ。
ここも入場無料で寄付金制になってます。

誰でも入れるところなのに、イギリスで1265年に発行されたマグナカルタ(大憲章)の実物が展示されています。他には『不思議の国のアリス』の初版本や、ビートルズの手書きの原稿等があります。しかも、展示物に関わる音声ガイダンスも無料で聞くことができ、ミーハーな私は、ビートルズコーナーを長時間独占して、彼らの手書きの原稿をみながらその曲をヘッドフォンで聞き入ってしまいました。残念ながらここでの写真撮影は一切禁止だけど、私がいた30分間ほどの間に出入りした人は5人くらいなものです。ビートルズファンだけではなく、ハリーポッターファンも近くのキングスクロス駅まで来たついでに寄ってみることをお勧めします。もちろんマグナカルタのファンも是非、どうぞ(笑)

<バッキンガム宮殿にも寄ってみました>
 次に大英博物館に移動するべく再びキングスクロス駅に戻ると時間は11:00ほど。ここで
あることにひらめいた私。確かこの時期って偶数の日にバッキンガム宮殿の衛兵交代が行われるはず←持参した地球の歩き方は2005年の情報しか載っていなかったけど、たぶん一緒だと信じてました(^_^;)。しかも交代の開始は11:30から。これからいけば丁度良いじゃん!とまたしても予定変更。でも、さすがにバッキンガム宮殿至近の地下鉄駅、セント・ジェームスパークまで乗り換えて行くには時間が足りません。なので今自分が乗っているピカデリー線でいける最も近い駅のハイドパーク・コーナーで降り、そこからダッシュ!!地図で見たら直線距離で600メートルほどに見えたけど、その最短の道がどこかわからない!通行人に幾度となく聞いて教えてもらったのは宮殿の裏庭とよばれるバッキンガム宮殿公園をぐるっと回って行く方法。皆同じ方法を教えてくれるのだけど、その道のりの長いこと、長いこと。地図で見ると1.5キロはあるのではないでしょうか?地下鉄を降りたとき11:10。20分以内に到着するために猛ダッシュ!!いや〜こんなに必死に走ったのいつぶりだろう?というくらいです。てっきり、宮殿まではタクシーではいけないだろうと思って走ったのだけど、実際にはすぐ近くまでいけるようです。こんなことならタクシーに乗れば良かったですね(^_^;)。

手を高く伸ばして撮った一枚。
実際には人の頭だけ見てきました(^_^;)

とにかく人、人、人。
スリと万引きにはくれぐれも注意!

 汗をかきながらたどり着いたバッキンガム宮殿。多くの人が言うように、意外と小さなものだし、意外なまでに質素な作り。この質実さが国民からの信頼、人気につながっているのでしょうね。で、上の写真。やっとの事で宮殿に着いたときがちょうど行進が宮殿前へと入るとき。ガイドブックなどには1時間前から並ばないと良い場所から見ることができないって書いてあるけど、まさにその通り。人、人、人でよく見えませんし、観光客が話す世界中の言語が聞こえてきます。
 HP用にと写真は撮ったけど、人の頭しか写ってませんね。それでも無理に撮影しようと人混みの中に割り込む図々しい輩(やから)、いや馬鹿野郎もたくさんいるけど、私は早々とその場を立ち去りました。交代の儀式だけなら、台湾の中正記念堂で間近で見たのでいいんです、と、自分を慰めるべく正当化しています。時間は12:00頃でした。

<念願のルートマスターに乗りました!>
 その後は適当にバスを乗り継ぎながら、
とある橋へと移動します。途中何度もバスを下車しては記念写真をパチリ。そのどれもがロンドンらしい光景。しかもこれまでの曇り空が嘘のように綺麗に晴れ渡っています。で、途中からは念願のルートマスター(昨年末で定期路線からは引退した旧型の2階建てバス)の走る観光路線に乗り換えます。

新型とルートマスターの2ショット。ルートマスターもロンドン名物ですよね。中央が1階席、右が2階席。

もっとも、観光路線とはいえ他の15番と同じコースを走っているので、地元民も普通に乗っています(終点までは行かず中心地のみだけど)。前日は新型の2階建てバスに乗ったせいもあるけど、やはりルートマスターは乗り心地も悪いし、騒音も大きい。それにドアがないから寒いです。なのに味があります。ちょうど同じ年代から利用されてきて、同じように近年引退を迎えたYS11型航空機に乗ったときと同様に、非常に感慨深い思いになってしまいました。観光路線だけでもいいので、少しでも長く運行してもらいたいものですね。

ルートマスターについて
9番と15番の「観光ルート」のみ15分間隔で
ルートマスターが運行されています。
ちなみに、通常のバスは5分間隔です。
運行時間夕方までと限定
されています。やはり観光客向け
ということなのでしょうね。

 1956年から運行を開始されてきたロンドンの象徴の1つとも言える2階建てバス、ルートマスターは、老朽化に加え、車椅子への対応が出来ていないという理由で2005年12月9日の正午過ぎに、最後のルートとなっていた159番で最終の一般運行につきました。
 上述の通り、今では観光路線に限られた運行ですが、9番、15番と市内中心部を走る路線のため、地元の方も多く利用しています。ドアがなく、バス停以外の信号停車中などでも乗り降りできるルートマスター(もちろん、自己責任で!)。沢山走っている定期観光バスに乗るのも良いですが、乗り放題になるデイトラベルカードを片手に9番、15番、そして新型バスのみの運用ですが12番のバスなどを乗り継げば、ロンドンらしい光景が次々と見えてくるのでお勧めです。もちろん、2階の最前列が一番眺めがいいですよ!

<とある橋で下車しました・・・その橋とは?>
 観光用15番の最終は昨日訪れたロンドン塔。私が降りたのはそれより少し前の
モニュメントという地下鉄の駅。一応、車掌にI want to get off at Monumentと伝えると、もうすぐだよ。降りたら右手に進んでね!と親切に教えてくれました。下車後、丸っこく可愛らしいお尻のルートマスターを見送ると、思わず鼻歌が出てきました。その歌の発祥の地に来たのだから当然です。歌の名前と橋の名前も一緒ですし・・・ 

いたって普通の橋です。

                      もうみなさんわかりましたよね!?私が渡ったこの橋の名前は↓

そう「ロンドン橋落ちた、落ちた、落ちた♪」で有名なあの橋。テムズ川にかかる最古の橋です。もちろん今ではご覧のように何の変哲もない橋。よく、タワーブリッジとロンドンブリッジとを勘違いしている人がいるけど、それは大きな間違いです。隣同士に並んでいるけど完全な別物です。

隣が有名なタワーブリッジ。

 まあ、橋が落ちることもなく無事に対岸にたどり着いたので(笑)、今度こそ地下鉄に乗って大英博物館へと移動します。着いた時すでに14:00近かったので、まずは休憩を撮るべく、博物館内のカフェで食事をとります。

<大英博物館>
 世界最大級の博物館、大英博物館。
収蔵品は700万点にものぼり、ルーブル美術館以上に広く感じます(←実際はわかりません)。広いだけでなく、人が多いのもココの特徴。現在では年間700万人もの人が訪れるんですって。毎日2万人です。基本的に無料なのですが、他の無料の博物館同様に寄付金制になっており募金箱があちこちに設置してあります←財政的には大赤字で大変らしいです

※追記:帰国後に調べたら、大英博物館は約5万7千平方メートルで、ルーブル美術館は6万平方メートルですって。でも、どちらも敷地面積。フロア面積はわかりませんでした。

正面入口にて。入口だけでは
そんなに大きくは見えませんね。

 まあ、広い博物館1日で全部見て歩くことなんて出来ません。1週間あっても足りないのではないでしょうか?なので、大英博物館の3大お宝として有名な、ロゼッタ・ストーン、パルテノン神殿の彫刻、エジプトのミイラなどを中心に見て回りました。けっこうゆっくり見たつもりだったけど、出口に戻ってきたのが15:30。ちょうど1時間半いたことになります。偶然ですがルーブルにいた時間と一緒。もしかすると、私の中では90分が1つの場所にいる限界なのかもしれません(^_^;)

お宝の1つロゼッタ・ストーン。
人だかりができていました。

お宝2つめ。パルテノン神殿の彫刻。
これ以外にはたくさんありました。

お宝3つめのミイラはここには掲載しません。
そういうのが苦手な方も多いだろうし。
代わりに、「お金」のコーナーから。
この巨大なものも昔のお金なんです。

日本最古の硬貨で、和銅元年(708年)に
作られたとされる和同開珎もありました。

 展示品の詳細などは他の多くのページや、大英博物館の公式サイト(http://www.thebritishmuseum.ac.uk/japanese/index.html)に任せることにして、私の博物館そのものに対する感想を少し書かせてもらいます。

 かつて、世界中に植民地があったことから、「
太陽の沈まない国」と言われた大英帝国。その強大さを象徴するかのごとく、世界中からの収蔵品が沢山納められている大英博物館です。口の悪い人は「泥棒博物館」と呼ぶこともあるようです。事実、エジプトやギリシャ政府が上述の「お宝」の返還を求めているらしいのですが、大英博物館側は、「返還するとその後の保管状態が悪化してしまいかねない。これらは人類全体の資産なのだから、世界一の保管技術を持つ大英博物館で管理した方が良い」と反論しているらしいのです。
 素人考えでは、美術品などと一緒に、管理維持技術とその技術者を派遣したらいいのでは?と思うのですが、なかなかそうもいかない様子。歴史的には英国が持ち帰った時にワイロが渡ったとか、色々と複雑な背景もあるようです。もちろん、返還するにしても、何を返還し何をイギリスに残すのか、という問題もあるでしょうし、返還品が多くなると、大英博物館もルーブル美術館も空っぽになってしまう、という考えもでてきます。それくらい解決しなければならない多くの問題が背景にあるのです。

入口近くの特別展では「日本の漫画」が!

鉄腕アトムや・・・

アイボなんかがありました。

<一休みのつもりが・・・>
 はっきり言って、大英博物館は肉体的にも、精神的にも疲れてしまいました。もっともっと時間をかけてみてみたいと思っていたのだけど、展示品を見ているうちに、色々な思いが錯綜してしまいます←それにはやはり、自分がかつてイギリス領であったシンガポールをこよなく愛しているということもあります。もう頭の中がいっぱいいっぱいになってしまい、結局、16:00ほどでしたがいったんホテルに戻って仮眠をとることにしました。18:00まで2時間も休めば、ちょうど夕食の時間にちょうどいい、そう思って。それに、夜景が美しいといわれている有名デパートのハロッズに行ってみたいし・・・なんて思いながらベッドに入ったのですが、疲れがピークに達していたせいか、気がつくと既に20:00。もう夕食もハロッズもどうでも良くなって、そのまま眠りにつきました(^_^;)

宿泊したリージェント・パレスホテル

ホテルがある、ロンドンの中心ピカデリーサーカス。部屋は意外と広かったです。毎日持ってきてくれる食事のセット。

 地下鉄とのアクセスだけで選んだ今回のホテル。結果的には、多くのバス路線も乗り入れており、とっても便利なホテルでした。ただ、一般の部屋にはシャワーもトイレも付いていません。トイレはフロアに数箇所ずつあるので問題ないのですが、シャワーを浴びるときには内線でハウスキーパーに電話しないといけません。すると、バスタオルを持ってきてくれ、近くのシャワーを案内してくれます(2回目は「もうわかるでしょ?」と言われたので、勝手に行きました)。そのシャワーというのが、実はトイレの横にあるんです。しかも妙に広いシャワールーム。なんとなく、公共プールについているシャワーを思い出しました。シャンプー、石鹸類は一切ありません。
 食事も、フロントに電話して持ってきてもらいます。毎日同じ内容らしいです。2日でも飽きました(笑)。それでもアクセスのよさもあり、バーやカフェ、売店なんかもしっかり併設されているので、非常に込み合っているホテルでした。日本人はいなかったですね。



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