パリ・ロンドン旅行記 2006年
2006.1.2〜2006.1.8

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3日目〜パリ市内観光

<パリ3日目の始まり>
 この日も3時には起きてしまいました。で、再び
ガイドブックとにらめっこ。いつも旅行の時は、日本で事前に、絶対行くところ、可能なら行きたいところ、そして時間が余ったら行くところを、地下鉄の路線図で効率的な乗りかを考えたり、開館(営業)時間を元に研究してきます。今回は8:00にノートルダム教会に行き、9:00のルーブル美術館に移動。午前中じっくり観た後は、徒歩でオルセー美術館に行き、夕方に凱旋門に行く予定を立てていました。予備として考えていた自由の女神、ジャンヌダルク等は前夜ちらっとだけでも観たので候補から除外し、新たに一度は落選していたピカソ美術館を繰り上げにしました。
 ホテルの食事は7:30からだけど、パンとコーヒーだけの質素なもの。しかも、ミルクは
粉ミルクを溶いてレンジでチン!して温めたもの。しかもしかも、コーヒーもミルクもぬるくてがっかりです。
 実は、日本で考えていた
食事後にすぐにノートルダムに行くというプランは、パリに着いてから諦めていました。だって、外はまだ真っ暗です。ノートルダム自慢のステンドガラスの輝きが見れません。しかも、今日は雨が降っています。なので、まずは9:00の開館にあわせルーブル美術館に行くことにしました。

<朝のルーブル美術館>
 ルーブルといえば、あのダビンチコードにも登場する、ガラス張り
ピラミッド前の入場待ち大行列で有名だけど、今回は美術館共通の入場券、カルトミュゼ・モニュマンを事前に購入していたため、専用の入り口から全く待つことなく入場できました。カルトミュゼ・モニュマンがあるとチケット購入の行列に並ぶこと無しに、1日に何度でも有名美術館に入場でき、すぐに元が取れるのでるのでとってもお勧めです(滞在期間に応じて3日用などもあるので効果的に利用してください)。チケット売場の行列を横目に、水戸黄門の印籠を見せたような気分でした(笑)。

ご存知、ルーブルの巨大ピラミッド

 で、ルーブル。ゆっくり観たら何日もかかると言われているし、そもそも美術には疎い私ですから、とりあえず、超有名な「サモトラケのニケ」、「モナリザ」、「民衆を導く自由の女神」、「ミロのビーナス」、目には目をで、有名な「ハムラビ法典」を中心に、恐ろしいまでに広いルーブルを見て回りました。これらはじっくり観たし、写真撮影が許されている場所では何枚かずつ撮影しながら進みました。他にも移動途中になんとなく目をひいた作品を観たりして、かかった時間1時間半。つまり10:30には予定のコース終了。事前に何度もマップを見て配置を暗記していたのと、朝早いため作品前に人が少なかったのが勝因?(笑)。ルーブルでは、本物の持つ本当の色合いや、大きさ、そして時代と共に痛みかけている状態などがじっくり観ることができました。ガラスケースに入れられたモナリザ以外はほとんど目と鼻の先にあり、本当に芸術品を近くで感じることができました。文化の違いを実感した思いです。

巨大なサモトラケのニケ。
紀元前190年頃の作品らしい。

超有名なミロのビーナス。
紀元前2世紀。

教科書には載っていない後姿(^_^;)

ハムラビ法典。
紀元前1750頃。
完全な形で残る最古の法典。

<オルセー美術館に移動>
 その後、すぐに15分ほどかけて徒歩でオルセーに移動します。
カルトミュゼ・モニュマンのおかげで入場券売場には並ばないですんだけど、入り口で空港と同様のセキュリティチェックがあり少々待つことに。金属に反応しないように、財布やデジカメをカバンに適当に突っ込んだのだけど、それが堅く出っ張っていたため、いくつか英語で質問されてしました。「カバンの中を見せてくれ。これは何だ。おまえは何人だ?」と。最後の質問の意図は全く不明。まあ、アジア人だからしかたないのだろうけど、やはり不快。入館した時刻11:00。

オルセー美術館。元列車の駅なんです。
だから大時計があるんですよ。

内部も駅のホームらしいでしょ?

 オルセーは、何でもあり!のルーブルとは違い、印象派以降の作品中心のため、私でも「あ、これ、美術の教科書で見たことある!」という作品が多いです。ただ、入り口で配布しているマップには芸術家たちの人物名だけが書かれており、作品名までは書かれていせん。なのでゴッホ、シャガール、モネ、ミレーなど知っている名前のあたりを中心に端から順番に見て回りました。美術の知識やセンスだけではなく、変な先入観が無いため、気に入った作品を中心にじっくりと見たのだけど、一番印象的だったのは、ミレーの「落ち穂拾い」

上の時計を内部から撮りました。
多くの人が同じアングルで撮ってました。

一番観たかったゴッホの自画像。
このワゴンの意味合いは!?!?です(^_^;)

ミレーの『落穂拾い』。
実物はこんな感じで暗い色合いでした。

まあ、素人らしい感想であれだけど、作品に奥行きがあり立体的に見えてくるんです。しかも、その絵の中に自分がいるかのごとく、風の音まで聞こえてくるかのような錯覚に陥りました。そんな感じでのんびり見て回ったのだけど、入り口に戻ったときまだ12:30。さすがに疲れたのでベンチで休みながらパリの地図を取り出します。予定ではオルセーを出るのが16::30くらいだったので、4時間も早い計算になります。このまま凱旋門に行ったら昼間だし混雑していると思われるのと、ちょうど外が晴れ渡ったため、予定を変更して凱旋門の前にシテ島にあるノートルダム教会に行くことにしました。

<ノートルダム教会にて>
 RERで移動してノートルダムに着いたのがちょうど1時。幸運なことに
ノートルダムの鐘の音を聞くことができました。ラッキー♪その後、中に入ることにしたのだけど、教会内全てにわたり、とにかく圧倒される厳かな美しさです。神聖な雰囲気です。身震いが止まりませんし、なぜか感激のあまり目に涙が溢れてしまいそうになりました。それくらいの感動です。一つ一つのステンドグラスを眺め、マリア様やイエスの像を見ているうちにあっと言う間に時間が過ぎ去ります。最後には募金箱に2ユーロを入れ、そしてキャンドルに灯をともしマリア様にお祈りをしてきました。

離れてみても綺麗!

近くで見ても美しい!!

内部は厳格さに満ち溢れていました。

美しいステンドガラスが沢山あります。

一番手前がHIROがともしたローソク。

(おっと、ユーロスターの発車のブザーが鳴りました。今、実は1月5日。ロンドンへの移動のためユーロスターに乗っているところです。後ろ向きの席が指定されたため、ちょっぴりイヤな感じです。あ、動き出しました)

  外に出ると13:45頃。もう少し待つと
2時の鐘が鳴ります。せっかくだからもう一度鐘の音を聴きたいですから、近くのカフェに入り昼食にしました←フランスといえばカフェ。街のいたる所にカフェがあります。なので気負わずに気軽な気分で利用できるのですが、基本的にコーヒーがあまり好きではない私です(笑)。

 カプチーノとサラダを頼み、程なくやってきたサラダにびっくり。
どんぶりのような大きな器ににびっちりと野菜が。野菜好きの私でも飽きてしまうほどの量でした。最後まで食べたけど(^_^;)。あ、そうそう。カフェでサラダを頼むとパンも付いてきます。なのでサラダしか頼まなかったんです。事前に勉強した知識が役立ちました。
 で、カフェでトイレを済ますと、丁度計ったかのよう14時です。せっかっくだからと
デジカメをムービーモードに切り替えて、鐘がなるのを録画しました。前回のカンボジアで撮った喜び組の踊りとは別の意味で、旅の思い出になりそうです(^_^;)。
 前述のように、まだ時間は14時です。しかもとっても気持ちいい晴れ空です。そういえばまだ街をほとんど歩いていなかったし、少しでもパリの雰囲気を味わうため、ノートルダムからは1キロ近く離れているピカソ博物館ですが、そこまで歩いて移動することにしました
・・・やはり、途中で迷子になったけど(^_^;)。歩き回ったけど現在地がさっぱりわからず、結局、親切なムッシューに道を教えてもらって無事たどりつけました。メルシー!

<今度はピカソ美術館>
 この美術館も
例の印籠が有効です。しかと見よ!とばかりにカルトミュゼ・モニュマンを見せると、そのまま中に入れました。そんなに広い美術館ではないけど、時代ごとにピカソの作品が並べられており、その作風の変化がわかるようになっています。1つ1つの作品も素晴らしいのだけど、印象的だったのは彼の手帳や手紙に描かれたちょっとした絵の数々。普通なら落書きにしかならないのだけど、やはり彼らしい「作品」になっているんですよ。やはり巨匠は違いますよね。当たり前だけど。

<凱旋門〜バスティーユ広場>
 この後、ようやく本来の予定通りに凱旋門に行くことにします。前日、バスの車内から見たいるためその大きさは承知していたけど、やはり真下に立つと巨大さ、そしてデザインの精細さに圧倒されてしまいます。ここでも
カルトミュゼ・モニュマンを提示してチケット売場の列を素通り。そして50メートル、284段も延々と続くらせん階段を上へ上へと登ります。窓もなく風景も見えず、ずっと同じ眺めなので永遠に続くようにさえ思えけっこうしんどいです。でも、上に登るとその苦労を忘れるほどの絶景が広がっています。夕陽でほんのり赤く染まったパリの街並み。その中央に位置する凱旋門。シャンゼリ通りも華やかだし、エッフェル塔も夕陽に照らされて綺麗に見えます。ただ、さすがに夕方だし、遮るものが何もない高い場所に居るので寒い!!

車との大きさを比較してください。

上まで50メートル!階段も284段!!
心して登ってください。

ずっと続くらせん階段。

シャンゼリゼ通り。
建物まで通りに合わせた形なんですね。

エッフェル塔方面。

疲れと寒さでガタガタだったので、すぐ下の簡単な資料館で少々の休憩。いや、15分ほどはただただ座っていました。朝から歩きっぱなし、この後またあのらせん階段を下りなければなりませんから。事実、他の階段と同じで登りより下りのほうがしんどかったです。
 この時、
時間はまだ16:00ほどです。シャンゼリゼをメトロ1区間だけ歩きながら考えました。初日に買ったメトロの回数券があと4枚残っています。1枚は最終日に北駅までの移動に使うのでキープして、残りの3枚を使った効果的な観光、移動を考えました。私の結論。水曜日は遅くまでルーブルが開いている日です。なのでルーブルにもう一度行く。でも、それだけでは回数券が余るので、ちょっと無駄な移動になるけど、シャンゼリゼ→バスティーユ→ルーブル→ホテルと移動することにしました。バスティーユってフランス革命で有名な監獄があったあのバスティーユ。もちろん、今は監獄なんて残っておらず7月革命記念柱があるだけ。でも、塔を見ながら、さらにその場で地球の歩き方の解説文を読んで、一人でフムフムうなずいていました。ちなみに、観光客らしい人、私以外誰もいない場所でした(^_^;)。

7月革命記念柱

<再びルーブルへ>
 フランスでの最後の観光となるルーブルに戻ったのは17時頃。朝と同じく
カルトミュゼ・モニュマン専用の入り口から中に入りました。夕方とはいえ、水曜は夜間も開館している日なので朝よりも混雑していました。朝に来たときは有名な展示物だけを見て回って1時間半でしたので、この後何も予定もないので、今度は音声ガイダンスの機械を借り、あてもなくのブラブラと歩き、そして目が止まった作品の前で解説を聞いてみることにしました。とはいえ、「ニケ」、「モナリザ」、「ミロのビーナス」、「民衆を導く自由の女神」には意図的に行って、じっくりと説明を聞いてきました。なお、この装置、1つの作品につき数分間も解説が続き、作品の歴史的な背景からモデルとなった人物は誰なのか、作品の表す意味合いはなにか、大きな絵画の場合なら、描かれているものの細部にわたって解説が録音されていす。なのでじっくりと解説が聴きたい人にはお勧めしますが、とりあえずモナリザがみたい!って人には、時間がかかりすぎるため、いらいらしてくると思われます(^_^;)。ちなみにレンタル料は5ユーロでした←借りるとき、クレジットカード等の身分証明を預ける必要があります。

実物はこんなに巨大だったりします。

 これでパリの観光は全て終了。メトロを乗り継ぎホテルに帰り、ホテル近くのちょっとしたレストランで簡単な食事をとった後は、荷物の整理をするだけです。さすがに歩き疲れたので、湿布を普段から張っている腰だけではなく、ふくらはぎにも張って眠りにつきました。旅行中のふくらはぎの湿布。筋肉痛だった足も朝には軽くなっています。みなさんも是非試してみてください。


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