シンガポール・タイ放浪記 2006
2006.5.13〜2006.5.20

はじめに   1日目   2日目   3日目   4日目    5日目   6日目  7日目   8日目


6日目〜予定もないけど、とりあえず街に出ます(^_^;)

 目が覚めたら4:30。日本時間で6:30だから働いていた頃いつも起きた時間。だけど外は相変わらずの豪雨だし、する事もないので7:30まで二度寝。それから洗顔や歯磨きをしたけど、どうも身体が重たい。いや、微妙に風邪気味の様子。実は昨夜からその兆候があったのです。あれほどの雨で全身ずぶ濡れの後、エアコンが利いたタクシーに長時間乗っていたから。ロビーでビュッフェスタイルの食事を適当につついた後、再び部屋でごろごろ。このまま寝ていたい気もしたけど、既に他の部屋の清掃が始まっています。偶然雨もあがったので、またしてもあてもなく外に出ました。歩き出してすぐに右足の中指が痛いことに気がつき、ソックスを脱いで見てみると、歩きすぎのためか水膨れができちゃってました。指先なので歩き辛いのなんのって (>_<)

ホアランポーン駅(バンコク中央駅)。外国人旅行者は皆無でタイの地方から来たと思われる
人が大きな荷物を抱えて列車を待っていました。いつの日か、この駅からシンガポールまで
国際列車でのんびり数日かけて旅したいものです。いや、絶対にします!!

 まずはホテルの位置関係をはっきりさせるため、周囲を1周。さすがヤワラーと呼ばれるチャイナタウンに位置しているため、薄汚れた無数の商店が並んでいます。でも、本国中国も、香港も、台湾も、そしてシンガポールも行ったことがあるので、今更チャイナタウンを歩くのも芸がありません。しかも、歩いていると旅行社と思われる客引きや、トゥクトゥクの運転手がひっきりなしに声をかけてきます。うるさくてたまらないのですぐに地下鉄に乗りました。とはいえ、あてもないので車内でガイドブックの『地球の歩き方』を見てみると、スクインビットという駅の近くにある古式マッサージのお店が載っていました←基本的に、ガイドブックのお店の紹介ページは全く読みません。お店の評価は自分でするものですからね。至る所に古式マッサージのあるバンコクですが、猥褻なマッサージを提供するのが本来の目的のお店もあるため、気をつけないといけません。それに普通の観光客相手のお店は価格が高めだし。行ったお店も、最新版の地球の歩き方の記事よりも値段が上がっていたけど、2時間で300バーツ。相場でしょうか。言葉が通じず身振り手振りだったけど、なんとか2時間耐え抜きました。前回は30分コース、1時間コースを体験したけど、内容はどれも同じようです。違いは1つの部位にかける時間の差のようで、私には1時間が向いているみたい。もちろん、マッサージ師の腕によるところも大きいのですが、今回は痛いだけだったんです。これまでは最初は痛くても最後は楽になるのがわかったのだけど、今回のおばちゃんはとにかく最初から力が入りすぎ。痛い!とか大丈夫?という日本語だけは知っているようで何度も聞いてきたけど、痛いだけだし、大丈夫じゃないです(笑)。

 マッサージの後支払いを済ませ帰ろうとしたら、マッサージルームから先に出ていったはずのおばちゃんが入り口でにこにこして待っていました。もちろんチップを期待して。色々な情報を参考にして(地球の歩き方には「
満足度に応じて20〜50バーツ」とあります)チップの額を決めようとしたのですが、おばちゃん、自分から「チップ100バーツ!!」と請求してきます。痛かったこと以上に、チップの額を指定し、それも当たり前のように言ってきたのが納得できず、予定より少ない額だけ渡して外へ出ました。別に100バーツ、300円が惜しいのではないのです。チップって感謝の気持ちをお金に代えて表しているものですよね?今回のおばちゃんのように、金額を指定して相手に請求するのはおかしいと思いません?←「タイ式マッサージの一般的な店なら満足度に応じて20〜50B程度。「ヒャクバーツ」などと言われても真に受けないように・・・と、(Yahoo!トラベル > 海外エリアガイド > タイ)にもそう書かれてます。

 外はまたしても雨。スクインビットの駅まで小走りで移動しながら次の行き先を決めます。時計を見ると1時半だったので、「食事にしようか」という結論に達し、MRTではなくBTSと呼ばれる高架鉄道で中心部のチットロム駅に移動しました。渋滞を後目いに中心部を走り抜けるBTS。とっても気持ちいいけど、地下鉄との乗り継ぎができず、それぞれの切符が必要だとか、そもそも乗車券のシステムが完全に異なっていて不便だし、タクシー運賃(と、いうより物価全般)と比較しても料金が高すぎのように思えます。円借款で実現したMRTです
(←駅のホームにも日の丸の国旗と一緒に記されています)から更なる改善を希望します。

日本が資金的に協力したのですから、
詐欺師の馬鹿野郎達に消えてもらいたいです。

政府がお金を出したから、日本人がお金持ちで
カモだと思われているのでしょうかね・・・(>_<)

 チットロムに着いたものの、それほどお腹が空いてるでもなく、時間つぶしのため駅にあった情報誌やパンフレットを色々見ていると、現地発着の日帰りツアーのパンフレットが多数ありました。「今日の午後もそうだけど、明日の予定も決めなくては・・・」。実を言うと、天気が良く、かつ、元気だったらバンコクでの2日めのこの日、鉄道かバスで世界遺産のアユタヤに行こうと思ってたんです。だけど、天気も悪いし、体調も悪いし、何よりも観光客を見るとすぐに寄ってくる客引きにうんざりで朝の段階で諦めました←駅に行ったのはアユタヤに行きたいな、という考えがあったからでした。でも、やはり「毎回、海外旅行では新たに1つ以上の世界遺産を訪問する」という自分の中のノルマを達成したいし、それに最終日の予定も全くありません。ツアーは好きではないけど、実はアユタヤまでの交通費や現地でのトゥクトゥク代、あちこちの入場料なんかを考えた場合、ツアーの方が安いくらい(ちなみに、食事付きで1000バーツ)。しかもJCBプラザで申し込むと1割引になります。偶然にもその時居たのがJCBプラザまで徒歩数分の場所なので、翌日はツアーに参加することに決定!JCBプラザはビルの9階にあるこじんまりとしたオフィスでしたが、入り口の案内から中のポスターまで全部日本語。職員の方はタイ人でしたがとっても丁寧な日本語で対応してくれました。久しぶりに日本語で話しができたのが嬉しく、翌日の夜に帰るのだが予定がないこと(←ならタイまで来るな!と言われそう・・・笑)、夕方までにはホテルに戻りたいこと・・・などを必要以上に説明してから、アユタヤのツアーについて相談しました。JCBプラザでは他国でも営業している有名なA社、それとバンコク中心のB社の2社の斡旋をしているようだけど、A社は基本的に帰りはお土産屋へ強制連行されることや、B社にはそれが無くその分帰りの時間が早いことを教えてもらいました。ただ、B社は行き、帰りとも、基本的に集合場所まで自分で行かなくてはならない・・・とのことでしたが、問い合わせてもらったところ、他の参加者との兼ね合いか、行きも帰りもホテルまで!ということになり迷わずB社にしました。支払いや申し込みの手続きなどで待ってる間、久しぶりにサービスにおいてある日本の新聞の衛星版を見たのですが、やはりプチ浦島太郎状態になっているのを実感。ちなみに、読売の1面はヒューザーの小嶋社長逮捕のニュースでした。

 「他にも何かお手伝いできることはないでしょうか」という、とってもご丁寧な言葉にバンコクに来て以来初めて気分をよくしながらJCBを後のしたのが14時頃。ちょうどお腹も空いてきたのでBTSの高架を歩きつつ、何を食べようか思案したけど、結論が出るはずもなく、気がつけば隣のサイアム駅まで歩いてきてしまいました。ここで地球の歩き方を開いたら、駅の目の前のパラゴンというデパートが昨年の段階で建設中になっていたので、「
最新のバンコクのデパートを見てみえるのもいいかな」と、中に入ってみました。いや〜とにかく綺麗で豪華。日本でもデパートなんか行かない私には縁のない場所に思え、すぐに食事をとるべく地下のフードコートに移動しました。だけど、新しいデパートのせいか何となく全体的にカフェのような感じだし、ご飯系で最初に目に付いたのもお寿司のお店。もう少しローカル色の強い物を食べたいな、そう思って地下を歩いているとタイスキのレストランを発見。しかも非常に混み合っています。これは良いかも!と即決。しかも入り口付近にいた店員が、One person?と英語で聞いてきたので安心して中に入りました。

有名なチェーン店のようです。写真ではわかりづらいけど、野菜の量半端じゃなかった(^_^;)

 実は食べる直前まで、タイスキって名前から「すき焼きのタイ版」だと思っていたんです。すぐに「しゃぶしゃぶのタイ版」だとわかったけど、日本のしゃぶしゃぶよりもっと自由に、肉、魚介類、様々な野菜、豆腐や湯葉、油揚げなんかもお湯に通して食べる料理です。

 1品ずつでも注文できるシステムですが、何人かで食べるならまだしも、一人なら量が多くて飽きることが予想されますし、第一、
小食の私がそんなに食べられるわけがありません。それで肉と野菜がセットになったものを1つ。海苔巻きのようなご飯料理1つ。そして愛しのコーラを頼んだのだけど、店員がまだ横に立ち、「野菜を注文してないよ」と言ってきます。肉のセットに少量の野菜がついているからそれで十分なんだけど、もしかしたらたっぷりの野菜がタイ式なのかもしれません。それで、店員の勧めてくれた「野菜の盛り合わせ」も注文(←肉のセットより値段が高かったから気にはなったけど)。数分後、「やっぱりね〜」と、思わず舌打ちしてしまうほどの量の野菜君たちがやってきました。4人家族で焼き肉する時の野菜の量を想像してください。あれくらいの量です。それでも頑張って食べましたよ〜。大量にあったキャベツはほとんど手つかずで終わったけど、それ以外は8割方食べました。支払額は375バーツ。ガイドブック等には、大抵「一人300バーツもあれば充分満足できる」と書いてあるけど、その説明の前には「複数人で行き割り勘にした場合」という言葉が隠れいることを身を持って経験しました。まあ、日本の焼き肉屋のように、こういう料理は1人で食べるべきではないのでしょうね。

夜食。カッパえびせんのまがい物
と、当然のようにペプシコーラ(^_^;)

 食後、あまりの満腹感だし、身体が痛く歩きたくもありません。それにBTSと地下鉄を乗り継ぐと遠回りになり割高になる場所だったので、タクシーかトゥクトゥクで帰ろうとしたけど、外はかなりの雨量です。数分間だけタクシーを待ったけどやはり無理。諦めてBTSを乗り継いで帰りました。
 ホテルに着いたら既に16時。これからどうしようかな、そう思いながら4階の部屋まで戻ると、またしても
バンコクが嫌いになる出来事が発生。朝、確実に「Please make up」(掃除してください)の表示にして出かけたのに、帰ってみると裏面の「Don't disturb」(邪魔しないで)の表示に変わっているんです。当然部屋は片づいてません。べつに汚したわけでもないし、あと1泊だから良いのだけど、それにしてもずる賢いというか、なんというか。フロントに言ったところで「お客様の勘違いです」と言われるのがオチだろうし。こんなことならドアノブに表示を出さなければ良かったですよね。ちなみに、このホテルに関する情報をネット上で見ると、「外出中に部屋で盗難にあった」とか、「バンコクでも有数の手癖の悪いホテルだ」等の悪い噂もけっこう目に付くのですが、私の場合は部屋に入ってくれ!とお願いしたのに入ってもらえませんでした(苦笑)

 掃除係りの代わりに部屋を片づけたり、荷物を整理していたら一気に疲れが出てしまい、今こうしてベッドで旅行記を打ち込んでいます。バックパッカーの教祖とも言うべく
沢木耕太郎さんは、最初の訪問地である香港に魅了され、他国へ移動した後でも香港と比較してしまっていました。私も同じかもしれません。初めての海外がシンガポールだったし、大学院以来の研究テーマもシンガポール。今でも毎年のようにシンガポールを訪れています。ここ数年は他国へ出ることも多くなったけど、無意識のうちに訪れた国をシンガポールと比較しているのかもしれません。バンコクでは嫌な思いばかりしているけど、これがこの国の姿であり、そのまま受け入れるべきなのかもしれません。変に考えるから余計に疲れるのかもしれません。とはいえ、「日本人が多額のチップをあげすぎている」とか、「日本人はお金持ちだと思われているから詐欺(まがいの)行為にあいやすい」、そう言われているのも事実です。かつての日本の植民地を訪れたときには「自分と同じ日本人が苦しめたのだから・・・」という引け目も感じてしまうけど、タイにはそのような歴史的な背景がありません・・・な〜んて、柄でもなく小難しいことを考えていると余計に疲れてきました。明日は早いのでそろそろ寝ることにします。おやすみなさい☆


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