シンガポール・タイ放浪記 2006
2006.5.13〜2006.5.20

はじめに   1日目   2日目   3日目   4日目    5日目   6日目  7日目   8日目


7日目〜世界遺産のアユタヤ観光。そしてまたも詐欺に遭遇<(`^´)>

 目が覚めたのは4時半。相変わらず機械のように正確な私の体内時計が作動しました。日本でいつも起きる時間ですからね。でもツアーの集合時間は6:50ですし、ホテルの朝食時間も6時から。前夜、念のため5:30に目覚ましをセットしていたので「目覚ましが鳴るまで二度寝しよう」と思ったけど、やはり寝坊が心配なのか眠れません。それでもアラームが鳴るまで布団で身体を休めようとしたけど、5:40になっても鳴りません。もしや!?と思い、目覚ましをトントン叩いたらアラームが鳴りました。この時計、私立高校を退職する時に贈られた記念品なので大切にしているのですが(←ちなみに、日本の有名時計メーカー製)、新品の時からずっとこの調子。小型軽量なのでいつも旅行の時に携行しているけど、こんな状態じゃあ不安でぐっすり眠れません。寝坊するよりは良いのかな?(笑)

※ホテルの食事中の出来事
 6日目にも書いたけど、ここは日本人ツアー客も多い中級ホテル。宿泊者の半分は日本人の団体だったのではないかな?若いカップル、熟年カップル、そして買い物目的なのか母と娘の2人組みが多かったです。が、この日の食事の時、結構離れた場所に座っていた日本人の中年男性2人組みが大きな声で話しをしていました。 「昨日いったお店の姉ちゃんがな」〜とか、「お気に入りだった女の子が辞めちゃっててよ〜」とか、まあ早朝だというのにニヤニヤ嬉しそうにエロ談義。話している本人達は鼻の下を長くして楽しそうだけど、聞かされている方はたまったもんじゃありません。こういう売春目的の日本人男性が後を絶たないから、タクシーなり土産物店なりで日本人だと思うと、「天敵が来た!」とばかりに吹っかけてきたりするのかもしれません。私が考え過ぎなのでしょうか?みなさんはどう思います!?

 その後6:00に朝食、6:30にチェックアウトと余裕を持って行動したのだけど、ロビーに降りた途端、ベルボーイがかなりイライラし文句を言いながら私のルームキーを奪いとり、フロントに渡してしまいます。スーツケースには謎のタグをつけて別の場所に移動させてしまいました。このホテル、日本人団体ツアー客が多いホテルなので、どうやら、その一員と思われ「早くしろ!」と怒っていたみたいなんです。そんな経緯だったんで待っても待ってもフロントの人が私に声をかけてくれません。他にもチェックアウトの個人客が数人居たけど、明らかに後の人が先に呼ばれています。「いったいいつまで待たされるんだ?」と聞くと、クラークもなんのことか分からない様子。結局、チェックアウトには10分も要してしまいました。その後、さっき勘違いをしたベルボーイに「夕方まで荷物を預かってくれ」と頼むと、「どうして荷物を預ける必要があるんだ!」、「おまえはどこへ行こうとしているんだ!!」と、またしても怒られちゃいました。朝っぱらから気分最悪(ーー;)。そしてこの国への印象は悪化するのみです。

 疲れたのと、あまり良い気分がしなかったこともあり、ロビーのソファーに座ろうとした瞬間、前日に申し込んでいたツアー会社のガイドに声をかけられましたツアー。この日のアユタヤツアーは合計3組6人。1人参加は予想通り私だけ。初めて一人でツアーに参加したのが昨年の板門店北緯38度線ツアーだったけど、その時、他の参加者と挨拶をしたり、積極的に声をかけていくと、途中の食事の時に孤独な思いをしないですむことがわかったので、今回も実行しました
←これからも全行程ガイド付きというツアーは極力利用したくないけど、今回のように旅行中の1日くらいは、現地発着のツアーに参加するのも良いのかもしれないな、最近ではそう思うようになりました。前回のモンサンミッシェルのように交通機関での移動が不便なことや、今回のアユタヤのように、自己手配より金銭的に安上がりってこともありますからね。
 
 7時には市内を出発しアユタヤに向かったのですが、その後のガイドさんの解説は既に
かなりを忘れてしまっているのが現実です。ツアーでの解説ってそういう物だと思うんです。その場では何度も「へぇ〜」と思っても、よほど印象的なもの以外すぐに忘れてしまう物だと。勿論、せっかく世界遺産のアユタヤまで時間をかけてやってきたのですから、以下で写真を中心に紹介していきます←今、ガイドブック片手に必死に思い出しています(^_^;)


バンパイン離宮チャオプラヤ川の中州に建つ、歴代の国王の夏の離宮

王様の夏の離宮だけあり、清々しい感じでした。中央と、右の写真は動物の形に刈られた木です。個人の場合は入場料50B


アユタヤ日本人町跡〜17世紀前半、朱印船貿易の時代に日本人達が築いた町の跡。あくまでも「跡」なので、今は・・・(^_^;)

最盛期には、山田長政ら1500人もの
日本人が住んでいたそうです。
でも、今は公園があるのみ。

しかも、石碑の文字、間違っています。

石碑の他には写真の屋台(しかも日本語)と
お土産物屋山田長政記念館というらしい)が
あるのみ。個人でいった場合、入場料20B!

ワットヤイ・チャイ・モンコンセイロンへの留学から戻ってきた僧侶のために建立された寺院

1357年に、初代王ウー・トーンが建立したらしい。塔の高さは72メートル。16mの涅槃仏があります。有名な草原にある涅槃仏は別物です。


象乗り体験中〜写真を撮られたけど高いので買いませんでした。ちゃっかり自分のカメラで撮ってもらいました(^_^;)

揺れまくりです。足に力が入っちゃいます。
HIROのアホ面にはモザイク入れました(^_^;)
揺れを伝えるべくこんな写真を撮ってみました。
揺れるというより、前後左右に振られる感じ。

ツアーなんで、エサもセットになってました。

こんな感じで直接エサを与えます。
飼いならされているので安心です。

小象が可愛かった!
小象と並んで写真を撮るとお金とられます。
ちゃっかりしっかりしています(^_^;)

ワット・プラ・スィー・サンペット〜アユタヤを代表する3基の仏塔で有名ですね!

1767年ビルマ軍によって破壊されました。焼けただれたレンガの上に、足だけ残る痛ましい姿の仏像達。

ワット・プラ・マハタート〜アユタヤの代名詞、時の流れと共に木の根に飲み込まれてしまった仏像の頭です。

仏教国です。仏に失礼があっては
なりません。

日本語と英語だけでタイ語は無し。

ビルマ軍に破壊された
頭の無い無数の仏像。


日本語の注意書き。なぜ日本語だけ?
こんなことするのは日本人だけかな・・・

写真で紹介した全ての観光が終わったのが12:00。その後、これまたツアーにセットになっていたアユタヤのホテルで食事です。と、言っても、タイ料理ではなく一般的なバイキング。多少はタイ料理もあったけど、観光客向けの味付けでした。例えば、辛い物が苦手な私がトムヤンスープを飲めるくらいに。
 1時間の食事休憩の後は高速を飛ばし一気にバンコクまで!渋滞して遅くなるようならホテルまで送ってもらうつもりでしたが、
14時過ぎには市内に着いちゃったため、あてはないけど時間だけはあるので、他の参加者が希望していたサイアムスクェアで一緒に降りることにしました。前日に、山ほどの野菜、じゃなかった、タイスキを食べたデパートの前です。

 こうしてアユタヤ観光が終了です。一応、簡単に感想をまとめてみますね。当初は列車やバスで個人的に行くつもりでしたが、それを
やめて正解でした。地図で見る以上に広いのがアユタヤの町。それに、ランドマークになるはずに遺跡も、初めて来た人には区別がつかず、自分の居場所が分かりにくいのではないでしょうか。移動の度にトゥクトゥクに乗ると広いアユタヤでは結構な額になり、ツアーの参加料が1000バーツと格安なため割高に思えるのではないでしょうか・・・と、言うのがツアーそのものへの感想。そうそう、約束通りお土産物屋には確かに寄りませんでしたが、旧日本人町跡には今は石碑と土産物屋さんしかないので、結局寄ることに。しかも、性格の悪い私がさりげなくチェックしていると、我々の団体が買った物の金額や数量をレジから離れた場所に立っていた店員がしっかりチェックしていました。これがツアー会社へのバックマージンなのでしょうね。

アユタヤには無数の野良犬がいます。
バンコク市内も結構いますがね。

 アユタヤの遺跡そのものに関して。まあ、予想の範囲内です。朽ち果てた遺跡を見て、かつての美しさを想像できる人に価値ある場所ではないでしょうか。簡単に言うと、モンサンミッシェルやアンコールワット、万里の長城のように、「誰にでも先人の凄さを理解しやすい世界遺産」ではないと思うんです。もちろん壮大で美しいだけが世界遺産ではありません。アユタヤは、時間とともに崩れ、追い打ちをかけるかのように、ビルマ軍との戦いで焼けてしまった往時のアユタヤ王朝をしのぶ場所ですね。
 最後に。ガイドさんの信仰心の厚さにも心打たれました。「それでは自由行動です」と言った後、必ず仏像に手をあせているんです。時間をかけて心から。たとえ朽ち果てた遺跡であってもです。
信心な仏教徒が多い国なんだ、改めてそう実感しました。

※新手の詐欺!?にご注意!
 ワット・プラ・マハタートでの出来事です。ここに限らず、アユタヤでは多数の物売りがしつこいくらいに声をかけてきます。幼い子供の物売りが多いカンボジアのアンコール遺跡群とは違い、大人ばかりなので同情とかも無く、興味が無ければ一切無視!!これに限ります。買う気も無いのに彼らの話を聞いたりするとトラブルになりかねませんからね。
 そんな中、最後の観光地であるワット・プラ・マハタートの入口付近で、「ねぇねぇ、
これ本物??」と100円玉五枚をもって私に声をかけてくる物売りがいました。アロハシャツのようなものを売っているようです。ちらっと見たところ本物の100円玉に見えました。なので「本物!」とだけ言い残して立ち去ろうとすると、「バーツと交換して!」といってきます。交換してくれたらシャツを1枚サービスするとも。

 ここで私は考えました。「もしかしたら、日本人が『円でなら払うよ』と言ったため、それで500円を手にしてしまった。だからバーツに交換したいのでは?」と。でも、その度に
売り物のシャツを渡すのでは商売にならないはず・・・と、思っていると、やはり、彼は続けてきました。「500円だから1500バーツね。いいでしょ?シャツもあげるから!」と。この日のツアーガイド以上に流暢な日本語です。その時点で怪しさたっぷりだけど、一瞬、疑い深い私でさえ、「彼が言っていることは正しいのでは?」と思えてしまいました。今、1バーツは3円ほど。だから500X3=1500。計算があっていると・・・。彼はさらに続けます。「1500バーツが無理なら1000バーツでも良い!」と。

 みなさん、
彼の手口わかりました?日本人は1バーツが3円だから、提示された金額を無意識に3倍してしまうんです。だけど、今回は最初に500円と「円」で提示しているので、3倍するのではなく、3で割り算をしなければなりません。つまり、500円は僅か160バーツほど。シャツをただでくれたところでボロ儲けもいいとこです。

 タイでは有名な詐欺の手口が沢山あります。「このお寺は今日休みだから、別の良い場所に案内するよ」と、入口付近で
偽の係員が登場し、偶然を装ってグルのタクシーかなんかがやってきます。これは私も遭遇しました。騙されなかったけど。それ以外にも、「娘が日本に行くから我が家に来て日本のことを教えてくれないか?」といって家に連れて行き、絶対勝てない賭博に参加させ大金を奪うとか・・・まあ、きりが無いほどです。街で声をかけてくる人は全て詐欺師だ、そう言うつもりはありませんが、自分の身を守るのは自分です。ここはタイです。日本ではないのです。それを忘れないでください。

 チットロムまで移動したものの、何をするでもなく途方に暮れる私。アジアでは日本より先に18日から公開になった、映画『ダ・ヴィンチ・コード』を見るのもいいな、そう思ったけど映画館の場所がさっぱりわからず、駅のポスターを眺めつつ諦めました。飛行機は22:10だから、渋滞を考えても18:00にホテルを出れば丁度良い計算です。映画以外での3時間以上の暇つぶし・・・既に食事も済んだし、これといって用もありません。結局、朝から歩いてばかりだったので、無難にタイマッサージを受けることに。でも、デパートのテナント内のお店は価格が高め。1時間で300バーツ。観光客価格だろうけど通常の倍近い料金です。でも、行く場所もなく時間だけはあったので、前日のように痛いだけのマッサージなら目も当てられませんから1時間コースでお願いしました。結果的には今回のお姉さんはとっても上手でした。言葉が全く通じず多少の不便こそあったけど、満足だったのでチップも弾みました☆。前日の図々しいおばちゃんと違い喜んでチップを受け取ってくれましたよ。

 マッサージが終わったのが4:20。まだ1時間半もあるのでスタバに入ろうか、マックに入ろうか・・・とも考えたけど、昨日から右足の指に出来ていた水膨れがさらに巨大化しちゃっていたため、歩くことすら億劫になり、BTS、MRTを乗り継ぎホテルに戻りました。

 朝と同じベルボーイからスーツを受け取ったのが、まだ17:00。
ホテルのリムジンサービスでは空港まで600バーツ。あり得ない料金なのでホテル前の大通りで流しのタクシーを拾おうとしたのですが、止まってはくれても「空港まで」と言った途端、「Sorry」と断られること連続4台。5台目がようやく連れていってくれることになったけど、やはりメーターでは走らないとのこと。そこで、メーターで走った場合の料金に多少上乗せした「200バーツでどうだ?」と言うと、「No!!300バーツ」と提示してきます。おそらく高速料金はこちらもちでしょうから、これなら合計400バーツ近くになり、来た時のぼったくりタクシー以上の価格です。ありえません。「じゃあ、ハイウェーを使わないでは?」と聞くと、「渋滞の激しい時間だから600バーツだ!」と一気に倍増。ふざけてます。なので、間をとり「250バーツでどうだ?」と私が言った時、丁度信号が青になりました←赤信号で止まっていたタクシーに自分から歩み寄ったのでした。運転手もその条件をのんでくれたので、乗り込んだ後で念のためもう一度「250バーツだよな?」と聞くと、「Yesだ。だけど高速はお前持ちだぞ」と。まあ、合計300バーツほどだから妥協するしかないな、そう思ったところ、「高速料金は合計で90バーツだ」と。またしてもふっかけてきます。同じ道を通るのに往路と帰路で違うわけがありません。なので料金所の度に運転手と料金を確認してから金を渡し、お釣りもしっかりもらいました。運転手はこれまでの経緯もあり面白くなさそうだったけどね(笑)。
 乗車してから5分ほど経つと、運転手が
めちゃくちゃな英語でサッカーの話を始めました。適当に中田の名前をだしてみたら、運転手にスイッチが入り一気にテンションが高ってしまいました。色んな質問をしてくるけど、話題や展開がめちゃくちゃ。「お前、バンコクに何人女友達いるんだ?」と言ったと思ったら、「子供の歳は何歳だ」と。また、自分の友達が日本でタイ料理のレストランを開いているけど行ったことあるか?など、分かりにくい英語で矢継ぎ早に、かつ、支離滅裂な質問の連続です。まあ、無視するのも悪いので適当に受け答えしていると、いつの間にか「5歳の男の子と3歳の女の子の子供が居て、バンコクにタイ人の女の友達が1人、男の友達が1人いる。今回はその友人に会うために遊びに来た。好きなスポーツはサッカーのJリーグ。好きな選手は中田・・・」ということになってしまい、次の質問の時にはそれ沿ったことを言う必要があり、かえって疲れてしまいました(^_^;)。しかも、「今おまえが笑った。さっきは俺に200バーツで空港に行けと言ったけど、ここは微笑みの国だからお前の笑顔に免じて許してやろう」とのたまう始末。違法な暴利行為をしているのは自分なのにね。

 高速にのった直後こそ渋滞してたものの、その後は順調に進み、空港には17:50に着いてしまいました。車から降りる時、約束通りに250バーツを払おうとすると、「300バーツだ!」と言い出します。
ふざけるな!です。しかも警察官が近くにいたためか、メーターで走っていないのを偽装するため、直前にメーターを入れる始末。この時は、負けませんでした。これまでバンコクでした悔しい思いを全て思い出し(たわけではないけど・・・笑)、おまえが250バーツで良いといったろ!と言ったけど、まだ「ノ〜」なんて言っています。でも負けません。こちらには「メーターは35バーツだぞ!!」という切り札がありますからね。もちろん最終的には勝ちました☆
 帰りの便もSQだけど、チェックインがなかなか始まりません。と、いうよりカウンターに職員が1人も居ません。やっとチェックインが始まったのが、空港に着いて1時間半もたった19時過ぎ。その時に驚いたこと。私の前に並んでいた関西弁を話すおじちゃんが
重さ32キロ!もあるスーツケース、さらに段ボール箱2箱、合計64キロもの荷物を預けようとしています。驚いたグランドホストが中身を訪ねると、「ドライマンゴーや!生のマンゴーじゃないで〜!!」と。商売の仕入れなのでしょうか。それとも大勢に土産を買ったのでしょうか。それまで自分のスーツケースが重たいと思っていたけど、僅か!?16キロでした。その後出国も早々と済ませ、今ちょうど、ゲート前でのんびり座りながら旅行記をここまで書いたところです。それでは、これから搭乗します。 


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