イタリア4大都市旅行記 2008 新春
2008.1.2〜2008.1.10

はじめに   1日目  2日目  3日目  4日目   5日目  6日目  7日目  8日目 9日目


3日目
前日からの続き。1時に寝たけど、神経がよほど高ぶっているのか、体が日本時間のままなのか、目が覚めたのは2時。1時間しか寝ていません。さすがにこれはまずいと思い二度寝したけど、やっぱりまた1時間後の3時に目が覚めてしまいました。しかも今度は眠れそうになく、結局、そのまま、5時のモーニングコールが鳴るのを今か今かと待ちわびて過ごしました。

この日の出発時刻は朝まだ早い6:45。まあ、一気に
南イタリアの中心都市、ナポリまで南下するのだから仕方ありません。出発が早いため関係で朝食は、パンとスナックの詰め合わせをバス車内で。これがイタリアで最初の食事です。

ナポリまではバスで3時間ほど。日本よりも夜明けが遅いのですが、ナポリ到着時にはすっかり明るくなっていました。「
ナポリを見て死ね」の言葉で有名なナポリ。また、世界三大夜景の一つでもあるナポリ。まあ、到着直後の印象は、典型的な港町。次の印象は「ゴミだらけで汚い街」←ゴミ収集業者がストライキ中らしく、町中至る所にゴミが、ゴミ袋ごと落ちていたり、ゴミが散乱していたりと、正直、私が旅した街の中でも一位、二位を争う汚い街のように思えました。なんでも、ナポリのあるカンパーニア州にはごみ焼却施設がないので、生ゴミは全て地中深くに埋めているんだとか。G8加盟国なのにゴミ焼却施設がないなんて・・・場所がなくなると、新しい埋め立て場所が出来るまでごみを回収しなくなり、町中ゴミだらけになってしまうんだって(~o~)

ナポリの港にて。朝陽が輝いている心地よい朝でした。カプリ島行きは9:30分発です。

日本語が堪能な現地ガイドさんとの合流後、9:30発の高速ジェット船でカプリ島に向かいます。カプリ島といえば「青の洞窟」で有名ですが、小さな小さな入り口から手漕ぎボートで入るため、波があったら入ることができません。一般的に、冬場に入れる確率は30%位と言われています。まあ、最初から洞窟に入るのを諦めていたのですが、やはり、結果的にはダメでした。それでも、高速船で50分でカプリ島まで、さらにカプリ島の港で小型の船に乗り換え20分の場所にある洞窟前までは行くことができました。波が穏やかならそこでさらに小型のボートに乗り換えるのですが、この日は洞窟入場を挑戦することすらできないほどの波の高さでした。

これがカプリ島行きの高速船。
高速船に乗るのは、シンガポールからインドネシア、
香港からマカオに行ったとき、そして今回の3回目。

高速船乗船中で既に多くの人が船酔いしていますし、口を押さえてトイレに駆け込む人、座席で袋に顔を突っ込んでいる人、私の目の前でいきなりマーライオンのように口から噴水のように吐き出す子供・・・と、とにかく素敵な酸っぱい臭いがあちこちから(^_^;)
私は事前に酔い止めも飲んでいたので平気だったけど、それでも気分は悪いです
←まあ、酔ったのではなく、単にもらいゲ○しそうになったのだけど(^_^;)

奥に見える船に乗り換え、洞窟前まで移動します。

そんなわけで、港で小型船に乗り換えたときにはツアーのメンバーが数人脱落していました。まあ、洞窟に入れないのは分かりきっていたので、これ以上気分を悪くする必要もないですしね。

左が青の洞窟。波が強く、写真も傾いてしまいました。本来は右のボートに乗り換えです。

洞窟入場の代わりに島内観光という事になったのだけど、小さな島です。見るような場所も特になく、結局は予想通りのお土産屋さんへのご案内ということに。それでも、狭い島内の道を(制限速度は10キロの表示でした)30キロ以上のスピードで他車とすれ違うマイクロバスに乗り、運転手の動体視力の良さに感激したのが一番のお楽しみでした。

こんな狭い島内の道で減速もせず車がすれ違います。右の写真。日産セレナのオープンカーTAXI。欲しいかも(笑)

あ、そうそう。15分間ほどの自由時間があったのだけど、その時、あるカフェの前に多くの人が集まっていました。報道のテレビカメラも2台ほど。警察官数人も来ていました。誰かな?と思ったけど、知らないおじいさんが一人。後から聞いたところ、そのおじいさんはイタリアの大統領でした。日本の総理大臣を見たことすらないのに、イタリアで大統領を見かけるとは・・・別に嬉しくもないけど(笑)。

もしかしたら有名な俳優かな?と思ったら、
大統領が休憩していました。
地元ナポリ出身なんですって。

食事後、再び高速船でナポリに戻ったのですが、帰りの船はそんなに揺れずしばしの休憩となりました。ナポリ到着後はバスに乗り込み、バスの車窓から簡単な市内観光。スリが多いことで知られるナポリなので、徒歩での観光は非常に危険らしいんです。でも、バスの窓から外を見ても、まず目に飛び込むのが道に落ちているゴミの数々。観光終了間際に現地人ガイドさんが言った言葉も、「ナポリは遠くから眺める景色が最高に綺麗な街です。ゴミも気にならないから」というもの。これが全てを物語っているように思いました。

カプリ島での昼食。オレンジやレモンの産地として有名なカプリなので、真っ赤なオレンジジュースを飲んでみました。

これでこの日の観光は終了。だけど、まっすぐにはホテルに戻れません。工程表には「カメオ工場見学」となっていた、実際には「カメオの展示即売会場」に立ち寄りました。まあ、ツアーだから仕方ありません、そう自分に言い聞かせ我慢、我慢←本音では、この時間があればポンペイの遺跡にも行けるのなぁ、そう思ったけど、土産物屋からのバックマージンが入らなくなるので、ツアーの値段が一気に高くなってしまうのでしょうね。

ナポリで唯一バスを降りたのは、この「卵城」の前でした。ここは、サンタルチア港の小島に突出して作られた要塞で、もともとはローマ帝国にルクルスが建築した豪華な別荘でした。

11世紀にノルマン人がナポリを支配すると、要塞として機能を拡大して、この城を築くにあたって、基礎の中に卵を埋め込み、「卵が割れるとき、城はおろか、ナポリにまで危機が迫るだろう」と呪文をかけたことが城の名前の由来です。

ローマまでの帰り道も当然3時間。途中休憩をかねて立ち寄った土産物屋で、お菓子等の土産物を購入。その時に、ブランデー入りのチョコレートを試食したのだけど、ブランデーがきつくて、一気に千鳥足になってしまいました(笑)。それでも、バス車内ではいっさい眠れない私なんですがね。眠れる人が羨ましいです。

ナポリの港のコンテナに沈む夕陽。
相変わらず、逆光の写真が大好きです☆

この日の晩御飯は、ローマ市内のレストランで。前菜がスパゲティ、メインが白身魚、そしてデザート。いつもは飲み物が有料だけど、この日だけはワインとお水がサービス。一口だけワインをいただいたけど、私でも普通に飲めてしまいました←他の方々は「薄い!」と言っていましたが(笑)

カンツォーネって普通は2、3人の楽団ですよね!?(笑)
グラスが恐ろしいほど汚れていました。ラテンのお国柄なのかな。

ホテルに戻って荷物の整理をした後は、バスタブで熱いお湯につかって疲れを癒やしました。欧米ではシャワーのみの部屋が多いけど、腰痛持ちの私にはバスタブがある部屋はとても助かります。

前菜はパスタ。メインは白身魚。イタリア名物のティラミスは冷凍品で水っぽかった←「私を引き上げて」(Tira mi su) つまり「私を元気付けて!」が語源


※「ナポリを見て死ね」って、実は誤訳!?
有名な「ナポリを見て死ね」という言葉。イタリア語で“Vedi Napoli poi mouri”。いつ頃、誰が言った言葉かな?と思って調べてみると、興味深い事実が分かりました。まず、この言葉は「類は友を呼ぶ」などと同じ慣用句。なので誰の言葉というわけでないないようです。さらに、実はナポリの近くに「モリ」という町があり、元々は「ナポリを見て、それからモリへ」という諺だったようです。だけど、ラテン語や ナポリ地方の方言では「mori」は「死」という意味の単語のため、『ナポリを見て、次に死ね』となったのですって。



はじめに   1日目  2日目  3日目  4日目   5日目  6日目  7日目  8日目 9日目


TOPページに戻る